セミナー後半では、ミサワホームのIoT住宅に関する取り組みや邸宅別設置型の被災度判定計「GAINET」、IoTライフサービス「Link Gates」、IoT機器の導入実験プロジェクト「Connected50@渋谷」について解説した。
IoTの取り組みについて、ミサワホームは1992年に逆潮流の住宅用太陽光発電システムを開発し、1994年に住宅用太陽光発電システム付き住宅を発売した。1996年には、太陽光発電システムの発電量や売電量、電力の使用量を見える化する「エネルギー表示器」の販売を開始した。2009年には、屋内における各エリアのエネルギーや水道、ガスの使用量をモニタリングするHEMSサービス「enecocoモニター」を発売した。enecocoモニターは、2011年にネットワーク化し、名称を「enecoco」に変えた。
「enecocoでは、子供が帰宅して水道を利用し手洗いうがいを行ったら、水量センサーが感知して、親のスマートフォンに通知する“おかえりアラーム”を搭載した。住宅内の環境をセンシングして、換気を推奨する“太陽と風のスマートガイド”なども備えた。いずれの機能も人の行動を促す機能を目指した」(林氏)。
2015年には、被災度判定計のGAINETを発売した。GAINETは、建物基礎の機器が地震を感知計測し、モニターに邸別の震度と被害状況をリアルタイムに表示する。居住者はGAINETを活用することで、住宅の被害状況をリアルタイムに把握可能なため、対処行動に移りやすく、ミサワホームでは被災の影響が大きい建物に対応しやすくなる。
2017年には、IoTライフサービスのLink Gatesを発売した。Link Gatesは、住宅内の空調機器や給湯機、電子錠、電動シャッター、分電盤などのIoT機器をホームゲートウェイと接続し、インターネットを介して、スマートフォンとタブレットで場所を選ばず各IoT機器のチェックと操作と制御を行えるようにする。また、スマートフォンとタブレットで電気やガス、水道の使用量も確かめられる。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.