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» 2020年07月22日 08時00分 公開

導入事例:清水建設「花びら拡底杭」を開発、杭1本で1万トンの支持力を実現

清水建設は丸五基礎工業と共同で、超高層ビルの建設に適用できる場所打ちコンクリート拡底杭(かくていぐい)「花びら拡底杭」を開発した。高強度コンクリートにより、最大約1万トンもの支持力を得ることが可能だ。

[BUILT]

 清水建設と丸五基礎工業は、400メートルクラスの超高層ビルの建設向けに、場所打ちコンクリート拡底杭(かくていぐい)「花びら拡底杭」を共同開発したことを発表した。

 「花びら拡底杭」は、従来の拡底杭の2倍近い底面積を確保することで、1本当たり100メガニュートン(約1万トン)の支持力を発揮する。花びら杭底杭の底面積は1本当たり最大33.5平方メートル(直径およそ6.7メートル)となり、高強度コンクリートを使用することで、最大約1万トンもの支持力を得ることができる。

花びら拡底杭の規模 花びら拡底杭の規模 出典:清水建設

 地下20〜40メートルに支持層が広がる東京都心部で、支持力100メガニュートンの杭を構築する場合の試算では、従来の杭より排土量が20〜33%、施工期間が10〜20%を削減できるという。また、花びら拡底杭を逆打(さかうち)工法で建設する超高層ビルに適用すると、大幅な工期短縮も期待できる。

 拡底掘削方法は、従来通り拡底掘削機を用いて杭底部中心で1回拡底掘削する。さらに、拡底掘削機を杭底部中心から水平方向かつ同心円上に移動させ拡底掘削を2〜8繰り返すことで、花びらのような底面形状を有する拡底杭になるという。一連の作業には、従来の拡底掘削機の先端に突起(スタビライザー)を装備することで可能となる。

花びら拡底杭の底部形状例 花びら拡底杭の底部形状例 出典:清水建設

 都市部で建設が計画されている大規模物件では、高層化やスパン(柱間隔)の長大化が進み、建物を支える杭は従来に増して大きな支持力が求められていた。花びら拡底杭は底面積を極大化することで、こうした課題の解決を目指す。

 施工法の有効性、杭体コンクリートの品質については、実物大の花びら拡底杭3体を試験施工し、うち杭1本を築造後に掘り出して調査/検証を実施。既に日本建築センターより、検施工法の有効性を証する評定を取得している。

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