標準ワークフロー記載のBIMガイドライン案がレイアウト変更や文章をスリム化第4回 建築BIM環境整備部会(1/2 ページ)

国土交通省は国内のBIM利用が設計、施工などの各プロセスで、業務を最適化するにとどまっている状況を打開すべく、BIMの標準ワークフローなどを記載したガイドラインの作成に注力している。

» 2020年03月06日 07時00分 公開
[遠藤和宏BUILT]

 国土交通省は2020年2月17日、都内で「第4回 建築BIM環境整備部会」を開催した。建築BIM環境整備部会は、効果的なBIMワークフローの構築を目的に、ガイドラインの作成を進めている。

 第4回では、第1〜3回までに集まった意見を反映し、手直しを施したガイドラインの素案について、関係省庁や団体などの有識者が一堂に会し、積極的に議論を交わした。

第4回 建築BIM環境整備部会

300件以上の意見を集約

芝浦工業大学 建築学部 建築学科 志手一哉教授

 まず、同部会長の芝浦工業大学 建築学部 建築学科 志手一哉教授が「建築BIM環境整備部会は今回が最後で、話し合った内容やガイドラインの制作は国土交通省主催の第4回建築BIM推進会議に引き継ぐ」とあいさつした後、国土交通省 住宅局 建築指導課 田伏翔一氏がガイドラインの素案について解説した。

 田伏氏は、「作成中のガイドライン(素案)に対して業界の企業や団体などから届いた300件以上の意見を反映し、内容を修正した」と業界の関心が高いことを強調した。

 訂正したガイドラインの素案は、名称をこれまでの「BIM標準ガイドライン」から「BIMの標準ワークフローとその活用方策に関するガイドライン」に変更している。全4章で構成されており、1章ではガイドラインの趣旨や目的、各用語の定義を記載しており、2章ではBIMの標準ワークフローの基本的な考え方や構築する業務、パターンについて扱っている。3章ではBIMワークフローの活用に当たっての留意事項を載せており、4章では業務区分の考え方やBIMの国際標準、デジタル情報の受け渡し方法などを記している。

 第3回で提示されていた内容から全体的に文章がスリム化され、視認性が高くなっており、1章のBIMを活用するメリットを示した表は加筆や補正で、読みやすくした。

全体的に文面がスリム化された一例 出典:国土交通省
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