きんでんは、自律走行により、指定した地点の照度測定ができるロボットを首都大学東京と共同開発した。新型ロボットは、照度測定に関わる実質的な作業時間を90%削減できる。
きんでんは、「電設工業展」(会期2019年5月22〜24日、東京ビッグサイト)で、自律走行により、指定した地点の照度を測定できる照度測定ロボットを初披露し、会場では実機によるデモンストレーションが行われた。
新型ロボットの外装デザインは、首都大学東京のロボット研究開発拠点「サービスロボットインキュベーションhub(serBOTinQ)」と共同研究し、近未来をイメージしたデザインとなっている。
照度測定ロボットの操作は、Wi-Fi接続したiPadで行う。手順としては、照度測定ロボットに図面データをiPadからFTPでファイル転送し、照度測定の対象エリアを入力する。あとは、初期位置と測定点を設定するだけで、自律走行によって指定した地点を測定。複数の測定地点がある場合は、iPad上で番号を割り振り、番号に従って順番に計測する。
測定したデータ(CSVファイル)は、FTPサーバを介してiPadでダウンロードする。測定データを仮に紛失しても、照度測定ロボット内にデータが保管されているため、再度取得することもできる。
本体に設置する照度計は、机上面の照度を測る場合、700〜1100ミリの高さに取り付け、床面照度測定では130ミリの高さに配置する。
搭載しているセンサーは、2次元測域センサー(側域範囲:30メートル)、バンパセンサー、落下防止センサーの3つ。連続走行時間は2時間で、充電時間は3時間。走行速度は毎時1.125キロ、本体のサイズはW380×D605×H260ミリ(照度計と取付治具を除く)。重さは12キロのため、作業員1人で持ち運びが可能だ。
照度測定ロボットについて、きんでんの担当者は「自動で照度測定を行えるため、効率良くデータを集めることができ、これまでの測定作業と比較して、作業時間9割の削減を見込んでいる。また、自律走行中の音が静かなこともメリット」と語った。
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