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» 2018年12月12日 14時00分 公開

buildingSMART International Summit,Tokyo:確認申請ソフトの検討などを進める“bSJ”が提案するBIMによる確認申請の6ステップ (3/4)

[宮城谷慶一郎,BUILT]

クラウドを確認申請で使うことのメリット

安井 その一段階上のステップ2+の事例は、竹中工務店によって2018年に実施された。事前相談時に申請側がクラウドでBIMモデルをアップロードし、検査側は審査や質疑をクラウド上で行った。申請時には、修正を反映させたBIMモデルから申請側が図面を出力して提出。この事例では、事前相談をクラウドにアップしたBIMをベースに審査しているところに特徴がある。クラウドの活用で、BIMモデルの閲覧と審査過程は全て自動的に電子データとして記録されるので、審査のエビデンスの確保につながるという副次的な効果もある。

クラウドを用いたステップ2+の事例

安井 直近のステップ2+の事例は、スターツ、福井コンピュータ、日本ERIにより、2018年に共同住宅を対象にBIMによる確認申請を行ったものが挙げられる。BIMユーザー会のJ-BIM研究会で、申請者と審査者、ベンダーが協力して標準確認申請用テンプレートと、建物や設備仕様を表現する凡例を標準化した。

 申請者はそれらを活用してBIMモデルから作図を行い、事前相談時には審査者がそのデータを利用して審査を行った。標準化することで、意思疎通がスムーズで、双方の業務効率化にもつながる。

ステップ2+の直近の事例

安井 最終的には、IFCを用いて確認申請を行うことが目標だ。そこにたどり着くまでには乗り越えるべき課題が多く、まず直近の課題を順に解決していくため、BIMを活用した建築確認における「課題検討委員会」が先日発足した。この場では、確認申請図書の図面表現を標準化するとともに、BIMモデルの優先課題を抽出し、建築確認におけるBIMの在り方を検討していく。

bSJで検討している「ステップ2+」の手法

 ここではbSJでステップ2+として検討している手法を紹介したい。現在、確認申請の提出手段として認められているPDFを、IFCデータに位置合わせれば、図面とモデルとの対応関係が判明し、モデルの同一性や整合性を確認することが可能になる。

 なぜPDFデータが必要か。現行の建築基準法ではまだ、2次元図面に明示すべき事項を記載することが必要なためだ。

 PDFをIFCに位置合わせする手順については、図面はモデルを2次元に投影し、PDFとIFCモデルの関係性を示す位置情報を検知することが可能であれば、審査者が審査ビュワー上で、その位置情報を用いて自動的にPDFにIFCを重ねて見ることができる。BIMソフトウェアから出力されたPDFに、モデルの識別情報と位置合わせ情報を添付するなどの方法でこれらの作業が可能になるだろう。

IFCデータによる挑戦/モデル、PDF位置合わせとその標準化(案)

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