インタビュー
» 2018年11月19日 06時00分 公開

CAD向け水性大判プリンタ:CAD向け水性大判プリンタで“トップシェア”をねらう、エプソンの販売戦略 (2/3)

[石原忍,BUILT]

エントリーシリーズ追加により、フルラインアップで建設業全体へ提案可能に

エプソン販売 産業機器MD二課・平林俊浩課長

――新機種を市場投入した目的

平林 水性顔料プリンタは、4色インク搭載機と多色機に分けて市場展開している。最も需要が多いのは「CAD、POP/ポスター」向けで、ここは4色機がメインにカバー。その上の「印刷プルーフ」「業務用フォト」「屋内サイン」は8色以上の多色機で、市場別に適したインク色数の製品を投入している。

 水性機の国内市場は、横ばいが続く成熟した市場といえる。4色と多色合わせて年間3万台弱が新規で導入されているとみられるが、このうち80%以上を「4色機」が占める。当社では、多色機で一定のシェアを有しているが、4色機では他社に後れを取っているのが現状だ。

 また、多色機のSureColorシリーズはカラーも8〜10色、サイズも17〜64インチとラインアップが充実しているが、CADを対象とすると、大手ゼネコンや自治体、製造業のそれなりの印刷ボリュームに応えられるミドルからハイエンドのモデルしかなかった。

 そこで4年ぶりに、水性機のラインアップを拡充させた。導入しやすい価格帯と機能を両立させたエントリーシリーズを加え、4色機のバリエーションが増えたことで、建設業全体の大手からすそ野までのニーズに対応できる体制が整った。

エントリーシリーズでこれまでカバーできなかった需要に対応 提供:エプソン

――エントリーシリーズの機能

平林 主力となるエントリーシリーズは省スペース設計で、足なしであれば、卓上でのプリントも可能。オフィスデスクの上に置いても圧迫感がなく、オフィス内に設置するプリンタとしても違和感がない。また、大判ロールと、通常のプリント業務で使える“A4/A3単票”に対応しており、これを自動で切り替えるため、プリンタの液晶パネルでいちいち操作する手間は無くなった。

 製品の梱包も、従来は木パレットで組まれていて、ユーザーから開けにくいという指摘や置き場所に困るなどの不満があったが、これを一般的な段ボールに変えたことで改善し、梱包材の処分も容易になった。

 全モデル共通のスペックでは、搭載パネルは全てフルカラーで、UI(ユーザーインタフェース)はエプソンのビジネス向けインクジェットプリンタで統一を図っている。同じアイコン操作で、プリンタごとに操作で戸惑うことがない。

 製品設計では、埃が入りにくい構造を採用。本体カラーも多色機以外はそろえて、オフィスや病院での導入も想定して、馴染みやすい“ホワイト”を選択した。また、スタンドレスを考慮して、プリント後、紙が床にそのまま落ちないように用紙が保持される機能を備えている。

出力後の用紙を保持する機能

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