土木工事業は、10社のうち6社が増収増益。堅調な公共投資を背景に好調な決算となった。
土木工事業で前年同期に比べ、成長したのは、世紀東急工業。受注高は、大型工事の反動減などで前年同期比は22.2%減だったが、工事施工が順調に進捗したことで、売上高は前年同期比で127%となった。
一方で、唯一減収減益になった東鉄工業は、売上高は進行基準適用工事における完成工事高が減ったことで前年同比でマイナス。経常利益は売上高の減少や前年同期に高採算の案件が集中したことによる反動などを理由に減少となった。
電気設備工事業は、増収増益3社、増収減益4社、減収減益3社で、経常利益は10社中7社で前年同期を下回り、利益面ではやや厳しい決算。
電気設備工事業で増収増益となったのは3社で、コムシスホールディングスと協和エクシオ、日本電設工業。このうちコムシスホールディングスの売上高は822億7000万円(前年同四半期比128.7%増)、経常利益も42億4800万円(前年同四半期比116.0%増)と大幅なプラスとなった。
管工事業は、5社が増収増益となり、好調な決算結果となった。
2020年東京オリンピック・パラリンピックや都市再開発を背景に、不動産関連の設備投資の伸びで、拡大傾向が続いていることを追い風にして、上位6社が全て増収となった。経常利益で前年同期比456.1%となった大気社は、環境システム事業が好調で、受注工事高では、国内のビル空調分野は減少したものの、国内の産業空調分野や海外進出先のタイでの受注が底上げしたという。
ヒューマンタッチ総研所長・高本和幸氏(ヒューマンタッチ代表取締役)は、「今後の業績動向ついては、増加する工事量を確実に消化するための人材確保と、IoTなどの活用による生産性向上の実現が大きなポイントになると思われる。今回の第1四半期決算で業績予想の修正を行った企業はなく、第2四半期における業績動向を注視したい」とコメントしている。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.