エム・ソフトは、「住宅・都市イノベーション総合展2017」で、スマートフォンを活用したAR(拡張現実)サービス「空間メモアプリ STag(スタッグ)」を初展示した。
エム・ソフトは、「住宅・都市イノベーション総合展2017」(2017年12月13日〜15日、東京ビッグサイト)で、スマートフォンを活用したAR(拡張現実)サービス「空間メモアプリ STag(スタッグ)」を今回初めて展示した。空間にふせんを貼り付けるような操作で、共有したい情報を位置とひもづけて直感的に理解できる。
STagは、Lenovo PHAB2 ProとASUS ZenFone ARといったAR専用センサーを搭載したAndroidスマートフォンで動作する情報共有アプリ。メモを作成したいユーザーは、希望の場所にスマートフォンを向けてディスプレイをタップすることで、空間の立体形状に沿って「タグ」が形成される。タグにはテキストの他にも、動画や音声を保存することもできる。
メモを受け取る側のユーザーは、STagアプリを通じて空間に貼り付けられたタグの確認が可能で、空間上の位置とその他伝えたい情報を、ユーザーの間で容易に共有できることが最大の特長だ。タグには光が舞うような描画エフェクトが作用しており、見落としが発生しないような工夫もなされている。
同社担当者は、建設業での想定利用シーンについて「建物の点検において点検作業者と修繕作業者が異なる場合は、修繕箇所と修繕内容の引き継ぎが必要だが、紙や口頭ベースの従来型情報共有では非効率な面があった。STagでは、位置情報を含めて全てデジタルに情報共有が可能だ」(担当者)と述べる。また、タグに熟練作業者のノウハウを保存することによって、若手作業者が現場で作業しながらノウハウを参照することも導入メリットになるとした。
エム・ソフトは、画像技術に強みを持つソフトウェア開発会社。STagについて現時点はチューニング中であり具体的なサービス投入時期は未定とするが、建設業関連企業からの注目も集まってきているという。今後、AR専用センサーが搭載されていない一般的なスマートフォンへの対応も検討するとした。
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