ヒューマンタッチ総研は、国内における建設業の人材市場動向をまとめた2021年3月分のマンスリーレポートを公表した。今月のトピックスでは、文部科学省「学校基本調査」を基礎資料に、大学・大学院新卒で建設技術者として就職する学生数の推移についてまとめている。
大学新卒で建設技術者として就職する学生数の推移をみると、2016年の1万1200人から3年連続で増加して、2019年には1万3051人となったが、2020年は1万2539人と減少に転じた(図表1)。東京オリンピックなどの特需も終わり建設市場が踊り場にさしかかった2020年には、新卒の需要が若干低下したことが要因となっている。
また、新卒で建設技術者として就職する学生における女性比率を見ると、2016年の19.6%から上昇傾向が続き2020年には23.3%に達している(図表1)。人数も2016年の2193人から2020年には2918人に増加しており、建設技術者の採用における女性の重要性は今後もさらに高まってきていることが分かる。
次に大学院(修士・博士)新卒で、建設技術者として就職する学生数の推移は、2016年の3773人から微減傾向で、2020年には3533人に減少している。女性比率については多少増減しながらも上昇傾向で、2016年の18.7%から2020年には21.8%に上昇している(図表2)。
建設技術者として就職する学生の女性比率は、大学・大学院ともに上昇傾向が続いており、建設技術者の採用における女性の重要性は今後もさらに高まることが予想される。
2021年1月の建設業就業者数は482万人(前年同月比105.0%)、雇用者数は399万人(同105.0%)で、ともに増加した。
一方、公共職業安定所(ハローワーク)における新規求人数は7万3316人(同112.5%)と大幅に増加した。
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