調査リポート
» 2021年01月22日 06時00分 公開

建設技術者数の「2030年未来予測」で最大5.1万人が不足、ヒューマンタッチ総研が試算産業動向(1/2 ページ)

ヒューマンタッチ総研は、建設技術者に関する将来の需給動向を予測し、「ベースライン成長」「成長実現」「ゼロ成長」の3つの経済成長パターンで、2030年までの未来予測をシミュレーションした。ベースライン成長シナリオでは、2030年の不足数は2万人となるが、ゼロ成長シナリオでは2027年に不足が解消され、2030年には9千人の過剰となる可能性を示唆している。

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 ヒューマンタッチが運営するヒューマンタッチ総研は2021年1月21日、建設技術者不足問題について独自試算した建設技術者数の「2030年未来予測(2021年版)」を公表した。

■新型 コロナの影響を踏まえ、2030年までの建設技術者の需給動向を予測

 未来予測のレポートでは、新型コロナウイルス感染症の拡大が日本経済に与え続けている打撃は大きく、今後の建設技術者の需給動向にも大きな影響を与えるとしている。

 建設技術者の有効求人倍率をみると、2020年2月以降は11月まで10カ月連続で前年同月を下回っており、新型コロナウイルス感染症拡大が建設技術者の需給動向にも大きな影響を与えていることが分かる。

 今回の未来予測では、新型コロナウイルス感染症拡大が建設技術者の需給バランスにどのような影響を与えるのかについて分析し、【A.ベースライン成長シナリオ】、【B.成長実現シナリオ】、【C.ゼロ成長シナリオ】の3つのシナリオで、2030年までの人材需給ギャップを試算した。

■建設技術者は2030年には49万9000人(2015年比105.0%)になると試算

 建設技術者数の将来シミュレーションでは、2015年の国勢調査における建設技術者数をベースに、「新卒の建設技術職入職」と「他職種からの入職」を増加要因、「他職種への転職」と「定年による離職」を減少要因として、下記のような考え方で試算しました(図表1)。

【図1 建設技術者数の増減要因シミュレーションの考え方】 出典:ヒューマンタッチ総研

 その結果、建設技術者数は2015年の47万5200人から緩やかな増加傾向が続き、2027年には50万360人(2015年比105.3%)に達するが、その後は減少に転じて、2030年には49万8826人(2015年比105.0%)になると試算(図表2)。

【図表2 建設技術者数の試算結果】 出典:ヒューマンタッチ総研

■ベースライン、成長実現、ゼロ成長の3つのシナリオについて試算

 建設技術者の需要数については、2020年までは国土交通省の「2020年建設投資見通し」(2020年10月)の建設投資額をベースに試算し、2021年以降は内閣府の「中長期の経済財政に関する試算」(2020年7月)のベースラインケース及び成長実現ケースのGDP成長率、消費者物価上昇率を使った試算に加えて、2021年以降をゼロ成長とした3つのシナリオについて試算した(図表3)。

【図表3 建設技術者の将来需要試算の前提】 出典:ヒューマンタッチ総研
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