地盤改良の施工状況を“見える化”するシステム「Visios-3D」地盤技術フォーラム 2019(1/2 ページ)

国土交通省は、2019年度から地盤改良工(浅層・中層混合処理)にICT施工の工種を拡大した。これを受け、不動テトラはICTを活用した地盤改良工向け製品の提案を強めている。

» 2019年09月18日 07時00分 公開
[遠藤和宏BUILT]

 土木分野の地盤改良技術やブロック環境製品などを展開する不動テトラは、「地盤技術フォーラム 2019」(会期:2019年9月11〜13日、東京ビッグサイト南ホール)に出展し、2018年から展開するリアルタイム施工管理と3次元モデル化を実現するシステム「Visios-3D」をPRした。

BIM/CIM対応の3Dモデルも作成可能

 Visios-3Dは、地盤改良の施工状況を見える化する施工管理システム。備え付けの「リアルタイム施工管理システム」や「3次元モデル化システム」といった機能で、複数の作業員が工事の進捗状況と建機のワークフローを確かめられる。

Visios-ARのシステム構成

 リアルタイム施工管理システムは、管理モニターに、地盤内の施工状況が即時にアニメーションで表示される。深層混合処理工法や砂杭系工法の地中内における各改良体の造成状況を適切に把握できる。

リアルタイム施工管理システムによる深層混合処理工法のアニメーション表示

 加えて、オペレーターの施工支援画面と同じデータをクラウドサーバにあげることで、タブレット端末や事務所内に設置したPCでスタッフが確認可能。

 搭載されたGNSS(全球測位衛星システム)との併用も行え、打設位置まで施工機を誘導し、作業の精度を高められる。

Visios-3Dの特徴

 3次元モデル化システムは、地盤改良の成果をこれまでの帳票(オシログラフと集計表)だけではなく、国土交通省が推進するBIM/CIMに対応した3Dモデルで作れる。また、オーガモーターの電流値やセメントスラリーの流量、撹拌翼の回転数などを色分けして表示できる他、作成した3Dモデルを自在に回転し、多面的な施工記録の検証が進められる。

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