ジョンソンコントロールズは、2016年に統合した防火・防災、セキュリティシステムのグローバルプロバイダー「タイコ」のセキュリティ事業を、ビルオートメーション(BAS)と組み合わせた形で、サービス提供を開始した。
ジョンソンコントロールズは2018年10月11日、セキュリティソリューションビジネスに関する記者勉強会を東京都渋谷区の本社で開催した。
勉強会ではアジアパシフィックセキュリティテクノロジー&インテグレーションCOEのオアシス・フー(Oasis Hu)氏が、グローバルでの導入事例を踏まえ、2016年9月に統合した旧タイコの状況認識プラットフォームの導入メリットなどを解説した。
ジョンソンコントロールズは1883年の創業から数えると、イノベーションの歴史が130年以上あり、今では世界150カ国以上で400万社を超える顧客を抱えている。国内では「あべのハルカス」、アジアでは「上海ワールドフィナンシャルセンター」「台北101」など、世界を代表する高層ビルの90%以上に同社のビルシステムが導入されている。
2016年には、防火&セキュリティ統合ソリューションとサービスを提供していた売上高約100億米ドルのタイコと経営統合。ジョンソンコントロールズの売上高約200億米ドルと合われば、約300億米ドルのグローバル企業が誕生した。
タイコの保有していた「状況認識(Situational Awareness)プラットフォーム」は、監視カメラや入退室管理、防火などのセキュリティ関連システムを1つのインタフェースで統合・管理できるため、ジョンソンコントロールズのMetasysといったビルオートメーションシステム(BAS:Building Automation System)と連携することで、効率的でシナジーの高い、建物全体の管理システムが構築できる。
ジョンソンコントロールズでは、“より安全でスマートなビルや都市の建築をつくりあげること”をポリシーに掲げ、それを具現化する「状況認識プラットフォーム」の提供を本格的に進める。状況認識プラットフォームは、多様に異なるビル情報を一元的に表示した画面でオペレーションを行う。企業内部のポリシーとワークフローを自動化し、迅速にレポートと分析結果を導き出し、効率的なビルのセキュリティ管理・運用環境を提供する。
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