上下水道の調査・設計、アセットマネジメント、コンサルティングサービスなどを手掛けるNJS。「メンテナンス・レジリエンスTOKYO2023」の出展ブースで、ACSLと共同で設立したロボティクスメーカーの「FINDi」が開発した2機の水中ドローンを展示した。
日本初の「水と環境」をターゲットとするコンサルタント会社のNJSは、「メンテナンス・レジリエンスTOKYO2023」(会期:2023年7月26〜28日、東京ビッグサイト 東展示棟)の構成展「第17回 インフラ検査・維持管理展」で、上下水道事業の経営から災害支援までをサポートするクライドサービス「SkyScraper」、IoT型マンホールセンサーシステム「SkyManhole」と並び、2機の産業用水中ドローンを披露した。
2機の水中ドローンは「WATERi(ウオーターアイ)FF1」と開発中の「FF2」。2021年に国産ドローンメーカーのACSLとNJDが共同出資して2021年5月に設立した「FINDi(ファインドアイ)」が開発した機体だ。FINDiは、ドローンによるインフラ点検/調査を対象に、機材レンタルやパイロット派遣、データ処理、解析、診断技術者の育成までトータルで提供している。
赤いボディーが特徴的なFF1は、2023年春に販売を開始したばかりの産業用水中ドローン。機体サイズは575(幅)×330(高さ)×457(奥行き)ミリで、マンホールから管内に機体を直接投入できるように設計されている。
FF1の機体上下には、FPV(First Person View)カメラを1台ずつ搭載。2台のFPVカメラを搭載した理由をブース担当者は、「水中ドローンというと、水中だけを対象とした機体が一般的。ただ、下水道管の調査では、水中だけでなく、気相部(配管内の水が流れていない上部のスペース)の状態を確認することが重要となる。そこでFF1では、上部と下部にFPVカメラを積み、1台で水中と水上の両方を調査できる仕様とした」と説明する。
8灯備え付けられたLED投稿器の光量は、合計1万2000ルーメンで、暗い管内の調査でも申し分ない。さらに、標準搭載された全周ソナー(音響イメージングソナー)は、FPVカメラでは見通しの利かない濁った水環境でも、航行位置の推定や構造物などまでの距離や形状を把握する「第二の眼」として機能する。
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