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» 2019年07月04日 08時00分 公開

建築TECHカンファレンスVol.1:現場ごとの損益を“見える化”し、赤字案件を一掃するソフト「建設BALENA」 (1/2)

TRUSTは、「建築TECHカンファレンスVol.1」を開催。第2部では、工程や予算をコントロールできるツールや施工管理アプリ、業務マネジメントソフトが紹介された。

[遠藤和宏,BUILT]

 TRUSTは2019年5月31日、建設業を対象とした各種ソリューションを提案するセミナー「建築TECHカンファレンスVol.1」を東京都千代田区のAP市ケ谷で開催。カンファレンスは2部構成で、各部3人の講師が順に講演した。本稿では当日の講演のうち、第2部をレポートする。

ファイナンス機能で、協力会社の前払い要求に負荷なく対応

 第2部は、まず、ローカルワークス代表取締役の清水勇介氏が、展開するプラットフォーム「Local Works」を解説した。

ローカルワークス代表取締役の清水勇介氏

 ローカルワークスは、消費者向けの定額リフォーム比較サイト「リフォマ」や建設業者向けの取引先検索エンジン「Local Works サーチ」といったWebツールを運営するITベンダー。

 これまで、建築会社では、煩雑な書類作業や口頭発注による工事代金の不透明さ、施工の進捗状況の把握方法、手間を要す情報共有、受注金の前払い要求への対応による資金繰りの悪化といった課題に苦悩していたという。これらを解決すべく開発されたのがLocal Works。

 Local Worksは、クラウド上に、図面、工程表といった資料を集約管理し、協力会社と情報の共有ができる。注文書、請求書といった各種帳票もオンラインで、やりとりが行えるため、事務工数の削減に寄与する。導入にあたっての初期費用や月額会費は無料。

 清水氏は、「最大の利点は、ファイナンス機能を搭載していること。元請け会社が、着工時に受注金額の30%、完工時に残りの70%を協力会社に支払えるよう当社が支援し、入金の早期化が図れるサービスとなっている。手数料で受注金額の3〜5%が必要だが、メリットとして、取引先への信頼性の向上と、自社の資金繰りの悪化を防げることがある」と語った。

 2019年6月までβ版で数社にテスト導入しており、7月から本格的な運用を開始するという。

搭載しているファイナンス機能の入金イメージ

ユーザーインタフェースで検査結果を簡単入力

 次に、建設業向けのアプリケーションの開発や販売を行うIT企業オクト代表取締役の稲田武夫氏が、業界の抱える課題と現場仕事の効率化を図れるソリューション「&ANDPAD(アンドパッド)」を提案した。

オクト代表取締役の稲田武夫氏

 現状について、稲田氏は「業界では、労働力不足が深刻な状況にある。国内の全産業と比較した場合、最も生産性が低く、一人当たりの賃金も一番安い。現在、大工の人数は32万人いると言われているが、10代は2千人しかおらず、10年後には全体で20万人まで減少する。パファーマンスを下げないためにはIT化は避けられない」と警鐘を鳴らした。

 こういった状況を踏まえ、業界の生産性向上を目的に&ANDPADの普及を推進している。&ANDPADは、クラウド上のテンプレートで簡単に工程表を作れる上、建設プロセスごとに各担当者への通知も行える施工管理アプリ。チャット機能も備えており、関係者とのスムーズなコミュニケーションを図れる。

 また、搭載されたユーザーインタフェースは、検査結果を簡単に入力できる他、PDF形式で報告書として簡単に出力可能だ。この他、作業の進行状況や設計図面を現場にいながらスマートデバイスで確かめられる。

 「2016年からリリースした&ANDPADは、業界特化型のSaaSで、月額課金サービス。現在、元請け会社1600社で導入されており、4万人のユーザーが利用している。2016年に現場でスマホの利用が広がり、急速に&ANDPADの採用が拡大した」(稲田氏)

図面のクラウド管理や電子黒板に対応している&ANDPAD
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