発売に先立ち、2018年6月27日には東京・調布市国領町でクラフトレーベルを導入したモデルルーム「LANDLIFE 調布国領」の内見会が行われた。
LANDLIFE 調布国領は1992年9月に竣工したマンションで、住環境ジャパンがリノベーションを行い、販売も行う。戸数は全24戸で、このうちの1室が家電から照明、床材、建具まで、オールパナソニック製品で構成されている。リニューアルは2018年2月に施工され、モデルハウスのオープンは2018年4月。同年7月までリノベーション会社や工務店向けなどに公開し、実物件で実寸大の見学ができるとして、これまでに約150社が訪れたという。また、クラフトレーベルのカタログにも、同物件の写真が使用されている。
内見会前の説明会で、パナソニック エコソリューションズ社ハウジングシステム事業部 建築システムビジネスユニット 営業戦略企画部 部長・萬田貴久氏は、「いままでのブランドでは、傷や汚れのつきにくさをPRしていた。クラフトレーベルは新築だけでなく、リフォームやイノベーションのニーズをくみ取る目的もある。SNSなどで、欧米のDIYでカスタマイズされたドアを一般消費者が見て、工務店やリノベーション業者に求める需要も起きており、これに応えられるラインアップとした」と解説。
クラフトレーベルの特長としては、「従来のドアでは、無垢材でも塗装すると反ってしまう課題があった。鉄の芯などを入れ、補強したり、塗料がしみ込みやすいシートの改良などを行い、エンドユーザーが好きな色に塗れるようにした」とした。
監修した夏水組代表取締役の坂田夏水氏は、「世界的にも框ドアは人気が高いが、建具屋にドア本体を枠につり込んでもらい、塗装は別の業者に頼まなければならず、コストが高く、日本では手に入りにくい。クラフトレーベルは、エンドユーザーが自分の好きに変えたいという声に応えて企画した。本体の価格は4〜5万円で、框戸は高いというイメージを払拭(ふっしょく)できる商品だ」と語った。
坂田氏は自身が住む築100年の古民家でも、ウォールナット柄の引戸を導入。既設ドアに入れ替える場合のサイズは、「1mm(ミリ)単位でのオーダ−が可能で、一般的に納期は1〜2カ月かかるが2週間で対応してもらえる」。
モデルルーム内は、トラッドカラーの代表とされるネイビー色の建具と、補色となるオレンジ系の床材で組み合わされている。クラフトレーベルは、ダイニングの開き戸に塗れるドア、洋室にネイビーオークの格子デザインタイプなどを採用している。同部屋の分譲価格はおよそ4980万円だという。
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