能登半島地震の復旧工事で活躍した大林組の遠隔施工技術を国交省DXルームで公開:i-Construction 2.0(2/2 ページ)
建設現場の働き方の転換や抜本的な生産性/安全性向上策の1つとして、遠隔施工技術が注目されている。国土交通省は本省内にある「インフラDXルーム」で遠隔操作システムの見学会を開催。大林組の汎用遠隔操縦装置「サロゲート」のデモンストレーションを公開した。
現場映像を複数画面で確認 通信遅延は「200ミリ秒以内」を目安
見学会ではDXルームに設置したコックピット型の操縦席から、資格を持ったオペレーターが、石川県輪島市の災害復旧工事現場と大阪府枚方市の大林組西日本ロボティクスセンターにある建機を遠隔操作。操縦席から2つの現場を切り替え、操作レバーの動きに合わせて建機がスムーズに操作できることをモニターで確認した。
建機の制御信号と映像はソリトンシステムズの低遅延/高画質の映像配信システム「Zao Cloud」を介して伝送。ディスプレイは運転席映像と周囲を確認する俯瞰映像の2画面を基本に、カメラの台数などに応じて増やせる。
サロゲートの通信構成は現場環境や操作する台数に応じて、光回線通信、LTE通信、衛星通信などを選択する。通信回線の利用が難しい場合には、現場内の安全な場所に操縦席を設け、Wi-Fiのアクセスポイントを複数設置してローカル環境で運用可能だ。
通信容量は1現場当たり最低25Mbpsを目安としている。大林組の担当者によると「一般的に、400ミリ秒を超えるとオペレーターが『遅れている』と感じ始めるといわれているため、基本的には光回線の通信を推奨している。光回線であればおおむね200ミリ秒以内で提供できる」と話す。
建機の遠隔操作に慣れるまでは個人差があるが、早ければ30分程度、遅くとも半日程度でコツをつかめ、特別な訓練などは必要ないという。安全対策として、現地には非常停止ボタンを持つ人員を配置。建機のエラー発生時にも、多くの場合リモートで状況確認や復旧が行える。
視察に訪れた佐々木氏は担当者の説明を聞き「素晴らしい取り組みだ」と評価。オペレーターに対して「操作感はどうか、タイムラグなどは感じないか」と質問した。
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