ニュース
建設現場のリアルタイムデータをデジタルツインで一括管理 MODEとCalTaが連携:デジタルツイン
MODEとCalTaは、両社のサービスを融合し、現場の3Dデータとセンサー/デバイスから収集したデータを統合して、簡単にリアルタイムデータを共有できる高度なデジタルツインの実現を目指す。
MODEとインフラ事業者向けDXサービスを提供するCalTaは2024年4月23日、両社のサービスを融合し、現場の3Dデータと計測機器などから収集したデータを統合して簡単にリアルタイムデータを共有できる高度なデジタルツインの実現を目指すと発表した。
MODEは、さまざまなメーカーのセンサーやデバイスからリアルタイムデータを収集し、AIアシスタントとのやりとりにより現場の情報を確認できるプラットフォーム「BizStack」を提供している。CalTaは、スマートフォンやドローンなどで撮影した動画データをもとに、電子地図上に3Dデータを自動生成し、時系列で管理できるデジタルツインソフトウェア「TRANCITY」を展開する。
今回の連携では、BizStackで収集したリアルタイムデータを、TRANCITYで自動生成した3Dデータにプロットし、デジタルツイン空間内での一括管理を実現。AIアシスタントとのチャットで、時間や場所を選ばず簡単にリアルタイムデータにアクセスできるデジタルツインを構築する。
PCやスマートフォンなどでデジタルツイン空間内の現地状況が確認できるようになり、現場で異常などが発生した際は、場所や対象、データの変化をリアルタイムに共有できることで、迅速かつ適切な対応が可能になる。これにより、建設現場管理や、インフラ管理業務の安全性と生産性向上を支援する。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
- デジタルツイン:永平寺と清水建設が重要文化財19棟のデジタルツイン制作
清水建設は、開創から約800年が経過する福井県吉田郡の曹洞宗大本山「永平寺」で、重要文化財19棟の精緻なデジタルツインを制作した。 - BIMを軸とした建設業の未来像 Vol.1:建設業がBIMで目指すべき“サステナビリティ”への道 世界最古の規格協会BSIが提言
国内でもBIMの国際規格「ISO 19650」を取得する企業が増え、BIM=情報マネジメントの概念が浸透してきている。ISO規格の策定や認証サポートを国内外で展開するBSI(英国規格協会)は、BIMが作業効率化や建設生産プロセスの全体最適化だけでなく、環境負荷の軽減やエネルギー効率の向上など、サステナビリティ推進の基盤にも成り得ると提案する。 - Archi Future 2023:BIM確認申請で欠かせない「オープンBIM」と「CDE」 オープンBIM時代の到来で“建築/都市DX”実現へ
2009年のBIM元年から15年――。国交省の3D都市モデルプロジェクト「Project PLATEAU(プラトー)」との連携や2025年からスタートする「BIM確認申請」など、日本のBIM活用は新たなフェーズに突入している。今後、BIM活用が国内で進展するうえで、建設ライフサイクル全体でステークホルダーをつなぎ、コミュニケーションやコラボレーションを可能にする「オープンBIM」と共通データ環境(CDE)の重要度がますます高まるという。 - BIM:“三機版デジタルツイン”の基盤と成るBIMの技術計算プラットフォームを構築、三機工業
三機工業は、技術計算とBIM/CADデータ間のシームレスな連携を実現し、“三機版デジタルツイン”を目指すための基盤となるプラットフォームを開発した。 - デジタルツイン:「みんなのまちAI」でデジタル上に街を再現、人流分析でNTT西が都市計画を支援
NTTビジネスソリューションズとNTT西日本は、建物や人流など都市の持つ多様なデータを可視化するソフトウェア「みんなのまちAI」を活用した街づくり支援に乗り出す。自治体をはじめ、建設コンサルティング会社などの民間企業との協業やパートナー連携も視野に入れる。 - 業界動向:ゼネコンの研究開発費、10年連続で前年度比平均100%超え 日建連調査
日本建設業連合会は、建築本部に参加する60社を対象に、研究開発に関するアンケートを実施した。2023年度の研究開発費(41社)の前年度比平均値は108%で、10年連続で前年度比100%を上回った。回答企業のうち約半数が10億円以上を投じていた。 - デジタルツイン:既存建物のデジタルツイン構築を効率化 BIM化して台帳情報と関連付け、建物の状態を把握
BIPROGYとリコーは、空間データを自動作成し、デジタルツインを活用して建物の設備管理を行うための実証実験を行った。リコーの「空間データ作成/利活用AIソリューション」と、BIPROGYが販売する統合型ワークプレース管理システム「Archibus」を相互接続し、台帳連動型デジタルツイン構築の効率化を検証した。 - PLATEAU:「PLATEAU」で3D都市モデルビュワーを改良、建物作図機能やGoogleストリートビュー連携を追加
国土交通省は、日本全国の都市のデジタルツイン実現を目指すプロジェクト「PLATEAU」の一環として、ブラウザベースのGISアプリ「PLATEAU VIEW」をバージョンアップした。ユーザーが任意の場所に好きな形状や高さの建物を作図する機能や、Googleストリートビューとの連携機能を追加した。 - 製品動向:建設プロジェクト用のデータ基盤提供、リーガルテック
リーガルテックは建設業のDX支援を目的に、仮想空間で2DCAD図面含む機密文書を一元管理するVDRの活用を開始する。セキュリティや効率性、透明性を向上させ、競争力のある持続可能な建設ビジネスの構築につなげる。