全自動おそうじトイレ「アラウーノ」が20年ぶりの刷新、松岡昌宏も驚愕した奥行き最小&スキマレス:スマートハウス(2/2 ページ)
パナソニック ハウジングソリューションズは、全自動おそうじトイレ「アラウーノ」の新モデルを発表した。モデルチェンジは発売から20年で初めてとなる。新モデルは、業界最小奥行きの622ミリのコンパクトさを実現。臭いや音の劇的な改善や災害時のレジリエンス強化など、現代の住環境とライフスタイルに調和する改良が加えられた。
「臭い」と「音」の不満を解消するノイズレス設計
新しいアラウーノは、使い心地、特に「音」や「臭い」にも配慮されている。
パナソニックの調査によると、トイレに関する不満や気になる点は、臭いに関するものが第2位(約36%)だった。他に、使用時や洗浄時の音によるストレスも浮かび上がっていた。今回のフルモデルチェンジでは、こうした目に見えないストレスの原因を排除し、トイレ滞在時間を心地よいものにするという「タイムパフォーマンス」の向上にも着目している。
臭い対策として、今回のモデルでは「ナノイー」の放出量を従来の10倍に高めた「ナノイーX 48兆」を搭載した。トイレ空間内を浮遊する臭いだけでなく、壁などに染み付いた付着臭まで抑制することが可能となった。
構造面では、スゴピカ素材の強みを生かし、汚れがたまりやすく臭いの原因となりがちな便座と便器の間の隙間を完全になくした「スキマレス設計」を採用した。構造と泡のクッションで小用の飛び跳ねを防ぐ「トリプル汚れガード」との相乗効果で、トイレ本体だけでなく、周囲の床や壁の清潔性、さらには空間全体の空気環境まで維持することを可能にした。
音へのアプローチでは、トイレの洗浄音は従来の一般的なサイホン式便器では約70dB(騒々しい事務所や街頭レベル)だったのに対し、新アラウーノは独自の「ターントラップ方式」によって約55dB(静かな事務所や一般的な会話程度のレベル)まで低減した。
ターントラップ方式は、排水時にトラップ部分が下方に可動して一気に洗浄するため、強い水流の勢いだけに頼らずとも、驚くほど静かに、確実に洗浄できる。夜間の使用時や来客時に、同居人やゲストに気を使う「音の心理的ストレス」を軽減する。
発表会に登壇した松岡昌宏氏は、新製品を目にし、「隙間(便座と便器の継ぎ目)がないのは本当に素晴らしい。僕自身、普段からトイレ掃除には強いこだわりを持っているが、あそこの隙間に汚れが入り込むと掃除が本当に大変。隙間を完全になくしたデザインは、まさに日本の技術力の結晶。1センチ小さくするだけでも凄まじい苦労があったはずで、開発者の方々のドキュメンタリーを3時間ほど見たいくらいだ」と関心を示した。
また、臭いや音のケアについて、「トイレは健康を保つために一番ストレスをかけてはいけない場所で、自分をリラックスさせて切り替える場所。そんな大切な空間がここまで快適に進化してくれるのは、生活者として本当にありがたいこと」と、新しいアラウーノがもたらす空間価値を高く評価した。
自然災害へ備える「レジリエンス」と、物価高の中での「価格引き下げ」
アラウーノの進化は、日常の快適性にとどまらない。近年多発する地震や豪雨といった自然災害への備えとして、優れた「レジリエンス(非常時対応力)」を標準で備える。
具体的には、震災などによって停電が発生した場合でも、本体に9Vの乾電池をセットすることで、通常通り電動での排水/給水操作を可能にする。また、停電に加えて「断水」が同時に発生した過酷な状況下であっても排水操作が可能だ。
一般的なタンク式トイレでは、断水時にバケツで大量の水を勢いよく流し込む必要がある。しかし、アラウーノは独自のターントラップ構造が排水をアシストするため、少ない水量で衛生的な環境を維持できるのも利点だ。
樋上氏は「災害時に水が貴重になる中で、いつもと近い形で、しかも最小限の水量でトイレを使い続けられることは、暮らし続けるためのインフラとして大きな安心感につながる」と語り、災害に強い住まいづくりでの住宅設備の重要性を訴えた。
今回のフルモデルチェンジでは、導入コストの低さもアピールポイントとなった。長引く物価高や原材料/物流費の高騰などにより、多くの商品が値上げされる状況の中、新しいアラウーノ(L-CLASS床置きタイプ)はデザインや各機能を全面的にアップグレードさせたにもかかわらず、現行の最上位機種である「アラウーノ L150シリーズ」と比較して、価格を5000円引き下げ、41万2000円の価格設定(スティックリモコン仕様、税別)。
水廻りシステム事業部 国内マーケティング統括部 統括部長の窪井健司氏は、「トイレだから仕方がないと顧客が諦めていた広さ、臭い、音などの不満を新製品で一挙に解決したい。機能を高めながらも、より多くの方に手に取っていただけるよう、賢い選択(スマートパフォーマンス)を提案できる価格設定にこだわった」と強い決意を述べた。
新しいアラウーノの受注開始は、床置きタイプが2026年10月21日、セミフロートタイプは2026年12月21日の予定だ。
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