配送業の再配達問題を解消、配線不要の宅配ボックス「マルチロッカー」 メールで荷姿画像も通知:ワークプレース(1/2 ページ)
パナソニック ハウジングソリューションズは、運送業界に時間外労働の上限が規制される2024年問題の解決策の1つとして、配送の手間を低減するiPad搭載の宅配ボックス「マルチロッカー」を展開している。
パナソニック ハウジングソリューションズは主にオフィスでの従業員や宅配業者との荷物の受け渡しで手間を解消するオフィス用宅配ボックス「マルチロッカー」を2023年5月22日に発売し、オフィスビルを中心に年間数百件での導入目標を掲げ、販売に注力している。
宅配業者の“持ち帰り”による2度手間や受取人への連絡が不要に
パナソニック ハウジングソリューションズでは、コロナ禍の生活変容に伴い、住宅の暮らしでEC市場の規模が拡大したことを受け、2023年4月に「受け取り」に加えて自宅からの「発送」にも対応した宅配コミュニケーションボックス「e-COMBO LIGHT(イーコンボライト)」をリリースし、市場変化に対応してきた。
一方、オフィス環境でも、オフィスワーカーの働き方については劇的な変化が起き、リモートワークが導入され、通勤する頻度が少なくなったり、時間や場所に縛られない働き方が広がったりした。その結果、オフィスに届く荷物が増える反面、受取人が不在なケースも増加し、宅配業者が荷物を持ち帰るすれ違いが多発して配送効率の悪化を招いている。
そうした状況にあって、パナソニック ハウジングソリューションズが新たにオフィス向けに提供するマルチロッカーは、スマートフォンやタブレットを活用し、オフィスワーカーと宅配業者のやりとりやオフィスワーカー同士の受け渡しを容易にする。
マルチロッカーは、電池式のスマートロックを搭載し、配送業者は宅配ボックスに埋め込まれているまたは別途スタンドの上に置かれているiPadで専用アプリを操作して荷物を納品。アプリ内では、納品者情報の入力、荷物の撮影、ボックスや受取人の選択を行うと、最後に受領証が表示される。
iPadはスマートロックとBluetoothで接続しているため、荷物が格納されると、事前に登録された受取人のメールアドレスに解錠用QRコードと荷姿の画像、納品者の情報が送られる。そのため、いつ、誰から、どんな荷物が届いたかが、どこにいても分かる。
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