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工程の「変更」や「調整」がもう負担にならない? ビーイングの工事情報マネジメントシステム:メンテナンス・レジリエンスTOKYO2025(2/2 ページ)
建設工事では、着工から竣工までスケジュール通りに進むことは稀だ。その間に工程の「変更」や「調整」が頻発する。ビーイングの「INSHARE」は、現場の工事情報を統合的に管理し、業務を効率化する現場管理DXのソリューションだ。コミュニケーション機能も備え、スケジュールに影響がありそうな事案が発生しても、関係者間で柔軟に調整ができる。
工程表の修正を自動処理
建設業では、自然環境の変化や施工条件の違いなどで作業進捗が大きく左右することが多い。変化があれば、当然ながら工程表の修正が必要になる。しかし、上流の工程表を変更すると、付随する数多くの工程表や計画表なども直さなければならなくなる。担当者の負担となり、ミスの多発につながる。
INSHAREを使うと、もとなる工程表のデータを任意の様式で出力できるため、現場用の緻密な工程表も自動的に作れる。工程表機能は強力で、積算データも工程表に展開できる。工程の変更や日々の進捗状況に合わせて、作業日程を調整するのも容易だ。ブースで来場者対応に当たったビーイング 特販部 八鍬(やくわ)真侑氏は、INSHAREのスケジュール機能を「設計やプロジェクト管理などでも使っていただいている」と話す。
INSHAREには、他にも現場作業の効率化に役立つ「段取り設定」の機能を備える。作業の事前準備や資材/機材の手配などを工程表に登録する。登録内容は、あらかじめ設定したグループのメンバーに自動配信。細かいことながら作業に必要な段取りや手配を確実に行うことに有効で、作業停止を防ぐのに役立ちそうだ。
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