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現場支援型のスマート工程ソフト「PROCOLLA」を開発、大林組の一部現場で試行運用:製品動向
Arentは、大林組の協力を得て、建設現場の管理業務を支援するスマート工程ソフト「PROCOLLA」を開発した。オプライゾンが販売と導入支援を担う。
Arent(アレント)は2025年8月7日、建設現場の管理業務を支援するスマート工程ソフト「PROCOLLA(プロコラ)」を発表した。大林組の協力を得て開発し、既に一部の建築工事現場で試行運用が始まっている。オプライゾンが販売と導入支援を担う。
PROCOLLAは工程管理を軸に、安全/品質/コスト/出来高/環境(QCDSE)の観点を取り入れた現場支援型のスマート工程ソフト。生成AIやクラウド、リアルタイム編集などの技術を導入し、現場と本社、協力会社による、工程を軸とした連携体制の構築をサポートする。
開発に当たっては大林組の協力を得て、プロジェクトに関する知見や現場の声を製品設計に反映し、実用性と現場適合性を兼ね備えたツールとして設計した。
シンプルで分かりやすい操作性を目指し、ドラッグ&ドロップ中心の操作で工程表の作成が可能。複数人によるリアルタイム編集、レイアウトや引出し線の自動調整による印刷最適化、タグ付けによるフィルター機能なども搭載している。
また、生成AIを活用した支援機能として、自然言語による操作指示や工程表の自動生成、工程データを基にしたドキュメント作成機能などが開発中だ。
新製品は2025年4月から、大林組の建築工事現場で試行運用が開始され、工程管理に関する作業時間を約20%削減できる見込みだ。また若手技術者の育成や印刷業務の効率化、特にプロジェクトマネージャーの負担軽減にも寄与するとしている。
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