木造3階建てのオフィスや研究棟を整備、ポラスが埼玉に木造拠点 2025年3月竣工:木造/木質化
ポラスグループは、埼玉県の「吉川美南」駅周辺に、木造建築の魅力を発信する情報拠点の建設を進めている。木造3階建てのオフィス棟と研究棟、木造1階建ての実験棟などを整備する。
ポラスグループは2024年10月21日、「吉川美南駅東口周辺地区土地区画整理事業」計画地区内の産業ゾーンで、木造建築の魅力を発信する情報拠点「ポラステクノシティ」の建設を進めていることを明らかにした。竣工は2025年3月の予定で、完成すれば、グループ最大規模の木造建築の拠点となる。
75分準耐火構造を採用、ZEB認定なども取得予定
ポラステクノシティの敷地面積は6002平方メートル。木造3階建てのオフィス棟(2236.5平方メートル)と研究棟(1327平方メートル)、木造1階建ての実験棟(1050平方メートル)の他、注文住宅のモデルハウス4棟(体感すまいパーク吉川美南)などで構成される。
このうち、敷地面積最大のオフィス棟は75分準耐火構造で、環境省「建築物等のZEB化/省CO2化普及加速事業」に採択されている。オフィス棟と同程度以上の木造建築物で75分準耐火構造と同時にZEB認証を取得するのは、ポラスグループの調べによると日本では初めて。なお、研究棟/実験棟は60分準耐火構造を採用している。
オフィス棟/研究棟/実験棟はいずれも、省エネ適合性判定で完全ZEB数値を達成し、2024年度中に認証を取得する予定だ。3棟合計で、森林面積11.3ヘルタール分のCO2排出量削減効果が見込まれる。この他、国土交通省補助事業「建築BIM加速化事業」を利用しBIMを活用する。
さまざまな住宅性能実験を行う実験棟は、3階建ての戸建住宅サイズを室内に納め、982.5平方メートルの空間、1万2000ミリの天井高とした。420ミリ角で長さ1万2000ミリの柱、120×1200×2万ミリの梁など大断面集成材を使用。CLT耐力壁は高さ3550ミリの3段重ねで、総高さは1万2000ミリ。全館避難安全検証法の適用により、排煙設備、排煙窓が免除されている。
ポラスグループは今後、ポラステクノシティを活用し、SDGsで注目が高まる木造非住宅事業の拡大を図る。
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