ニュース
住友林業の社宅に循環型低炭素アルミ形材が採用 LIXIL:脱炭素
住友林業が茨城県つくば市で建設を進める木造混構造6階建ての社宅に、LIXILが開発した循環型低炭素アルミ形材が採用された。循環型低炭素アルミ形材を使用することで、新地金を100%使用したアルミ形材と比較して、CO2排出量を約8割削減できる。
LIXILは2024年8月6日、住友林業が茨城県つくば市で建設中の木造混構造6階建ての社宅「みどりの社宅」に、循環型低炭素アルミ形材「PremiAL R100(プレミアル アール100)」が採用されたと発表した。
PremiAL R100は、原材料の100%にアルミリサイクル材を使用した循環型低炭素アルミ形材。原材料調達から輸送、製造までの1キロ当たりのCO2排出量は2.9キロで、新地金100%使用時の15.1キロと比較して約80%削減する。第三者認証の「エコリーフ環境ラベル」を取得済みだ。
みどりの社宅では、ビル用アルミサッシ「PRESEA-S」「PRO-SE」「PRO-SE・BFG」を、寝室やテナント、サテライト執務室で使用する。
住友林業は建設業界のCO2排出量削減に向けて、建物の建設、資材調達、施工、修繕、解体時に発生する「エンボディドカーボン」の可視化を推進している。今回の取り組みでも、設計時からCO2排出量の継続的なモニタリングを実施する他、部材/建材メーカーに対し採用する部材のEPD(Environmental Product Declaration、ISO準拠の環境認証ラベル)取得を働きかけた。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
- 新建材:「ゼロカーボンビル」実現へ、大成建設が7割リサイクルのアルミ形材を採用
大成建設は、「大成建設グループ次世代技術研究所」の研究管理棟に、LIXILが開発した循環型低炭素アルミ形材「PremiAL R70」を採用する。 - 新建材:大林組らが金属箔複合シートで不燃化天井材を開発、重さはアルミ天井パネルの半分以下
大林組とTBMは、3層中空ハニカム構造にLIMEXを成形加工した軽量な中空シートの表面に、不燃材料である金属箔複合シートを貼ることで、「不燃化LIMEX製天井材」を開発した。基材に用いたLIMEX製中空シートは可燃物であるため、金属箔複合シートをその表面に貼ることで、国土交通省が定める不燃材料に適合した。また、今後はデザインの幅を広げるため、塗装を施した製品でも認定を取得する予定だ。 - 木造化:サンケイビル初の「木造オフィスビル」が秋葉原に誕生 熊谷組と住友林業が施工
熊谷組と住友林業は、サンケイビル初となる木造と鉄骨造のハイブリッド建築「(仮称)秋葉原木造オフィスビル計画」を施工する。2025年1月中旬に着工し、2026年3月下旬の竣工を予定している。 - 産業動向:住宅事業の施工力確保へ、住友林業が協力施工店向け支援を強化
住友林業は住宅事業の施工力確保を目的に、「住友林業の家」の施工パートナーを対象とした「施工パートナー推進センター」を開設した。施工パートナーから事業承継や人員確保、相続など経営全般に関する相談を受け付ける他、住友林業の建築現場で働きたい新規業者や職方に、協力施工店を紹介する役割も担う。 - 木造化/木質化:「木」でつくる住友林業の事業用建築ブランド「The Forest Barque」 目標は年間30億円
住友林業は、木造の事業用建築ブランド「The Forest Barque」を展開する。木質梁勝ちラーメン構法を用いた独自の「ビッグフレーム構法」を使用し、年間30億円の売上を目標に事務所や店舗、診療所へ提案していく。 - CLT:札幌中心地に地上10階建て“耐火木質”の「キニナル ビルディング」開業、熊谷組と住友林業
北海道札幌市中央区で、住友林業と熊谷組が施工を手掛けた地上10階建て耐火木質ビル「木NINARU BLDG.」が開業した。