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ブレーカーに3Dレーザスキャナーを搭載、切羽のアタリ判定を自動化 鹿島建設山岳トンネル工事

鹿島建設は、建築/土木向けのICTシステムを開発する演算工房と、山岳トンネル工事で発破後のアタリ判定を自動化、高速化するシステムを開発した。新システムにより、従来は2人必要だった切羽でのアタリ取りを1人で行えるようになった他、アタリを定量的に自動で判別できるようになった。

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 鹿島建設は2024年7月23日、建築/土木向けのICTシステムを開発する演算工房と共同で、山岳トンネル工事において発破後のアタリ(ブレーカーで除去する必要がある部分)判定を自動化、高速化する「アタリガイダンスシステム」を開発したと発表した。

アタリガイダンスシステムの概要
アタリガイダンスシステムの概要 出典:鹿島建設プレスリリース

 新システムでは、ブレーカに搭載した3Dレーザスキャナーで切羽形状をスキャニングし、取得した点群をデータ化して3Dモデル化する。これを、あらかじめ登録したトンネル設計断面のデータと重ね合わせて数値化することで、高精度なアタリ判定が可能になった。また、スキャナーを振動や飛石から守るため、計測時のみ自動で開閉する防護カバーと、10Gの衝撃にも耐えることができる免震装置を設置した。

 新システムにより、従来はブレーカのオペレーターと判別者の2人が必要だった切羽でのアタリ取りをオペレータ1人で行えるようになった他、アタリを定量的に自動で判別できるようになった。また、ブレーカを遠隔操作室から操作することで、アタリ取り作業中の切羽の完全無人化が実現し、安全性が飛躍的に向上する。

 今後はアタリ判定の高速化と精度向上に取り組み、遠隔操作の精度向上も検討していく。

 鹿島建設は、岐阜県飛騨市の神岡試験坑道で次世代山岳トンネル自動化施工システム「A4CSEL for Tunnel(クワッドアクセル フォー トンネル)」の開発を進めている。新システムは施工ステップのうち、アタリ取りの自動化を目指し開発した。

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