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建設現場で使える「水循環式バイオトイレ」を三井住友建設が開発:製品動向
三井住友建設は、上下水道への接続不要で利用できる水循環式バイオトイレを開発した。水洗機能や消臭性などにより、国土交通省が定める「快適トイレ」の標準仕様を満たす。
三井住友建設は2024年6月5日、上下水道に接続することなく水洗トイレとして利用できる水循環式バイオトイレ「SMilet(スマイレット)」を開発したと発表した。バキュームカーによるくみ取りが不要で、建設現場などのトイレ環境を改善する。
国土交通省が定める「快適トイレ」の標準仕様をクリア
三井住友建設が開発したバイオトイレは、排せつ物を微生物の働きにより分解、処理するコンポスト式バイオトイレとは異なり、水洗トイレと汚水処理槽や貯水槽、蒸発処理槽などから成る。上下水道への接続やバキュームカーによるくみ取りは不要で、水洗仕様のため、臭いも少なく、快適な仮設トイレに求められる国土交通省の「快適トイレ」標準仕様を満たす。
2023年10月には、三井住友建設が川崎市内で手掛ける建設現場で実の証実験を開始し、問題なく使用できていることを確認した。
今後は、新製品を積極的に展開し、ダイバーシティー化が進む建設現場における労働環境や災害時の生活環境を改善していくとともに、将来的には、インフラの整っていない途上国での普及などを目指す。
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