顔認証決済を3日間で243人が利用、総額約24万円 DXYZが都内イベントで実証:顔認証
DXYZとDGフィナンシャルテクノロジーは、都内で開催されたイベントの会場で、フードメニューなどの支払い用に顔認証決済アプリを提供した。
DXYZは2024年5月23日、DGフィナンシャルテクノロジーと共同で実施した顔認証決済アプリ「FreeiD Pay(フリード ペイ)」の実証結果を公表した。提供した3日間で、来場者のうち243人が利用し、約24万円分の決済が行われた。
DXYZとDGフィナンシャルテクノロジーによると、イベントにおける全決済のうち、約5回に1回の割合でFreeiD Payが利用され、レジ待ち時間の短縮などにつながった。今後、POS連携も含め、FreeiD Payの事業化を検討していく。
今回の実証は、東京都港区の「品川インターシティ」で開催された先端テクノロジーの体験イベント「SHINAGAWA TECH SHOWCASE」(2024年3月27〜29日開催)で実施した。会場内には、イベントを盛り上げるフードブースとして、クラフトビール醸造所やキッチンカーなど全6店舗が出店。各店舗での商品購入の支払方法に、FreeiD Payが利用された。
FreeiD Payは、DXYZやDGフィナンシャルテクノロジーなど複数の企業が協業し、提供する顔認証式のキャッシュレス決済アプリ。アプリに顔画像と決済に利用するクレジットカードの情報を登録するだけで買い物ができる。
なお、今回の実証提供は、日鉄興和不動産の協力のもと、イベント運営会社ジャムエリアマネジメントの企画を通じて実現した。日鉄興和不動産の金谷貴央氏は「FreeiD Payを多くの来場者に体験してもらい、改めて顔認証の利便性を感じるとともに、決済に留まらない可能性を実感した。今後も顔認証などの最新技術を活用し、街の体験価値向上を図っていく」と述べた。
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