ログインやインストール不要で、報告書作成をAIで自動化する「BridgeBoard」:AI
SDLabの建設向けクラウド型進捗/報告管理サービス「BridgeBoard」は、AIが画像から最適な写真説明の文書を生成し、ログインやアプリインストールも不要な手軽さで管理者の手間を削減する。
SDLabは、建設業界を主な対象としたクラウド型進捗/報告管理サービス「BridgeBoard(ブリッジボード)」を2024年2月に発売して以降、建設だけでなく、プロパティマネジメントや設備メンテナンス、清掃など多様な業種向けの販売に注力している。
報告書の写真説明をAIが自動生成、作成の手間を大幅削減
BridgeBoardは、現場作業員から管理者まで、誰もが簡単にリアルタイムで報告や進捗管理を行うことができるサービス。
最大の特徴は、報告項目のカスタマイズ機能とAIで完了報告書の説明文を自動生成する機能を備えている点にある。建設現場では、管理者は日々の作業員からの報告をメールやコミュニケーションツールで受け取っているが、報告を整理し、保持することが大きな負担となっている。BridgeBoardの導入で、報告項目のカスタマイズ機能を利用して、作業員が報告する際、項目をあらかじめ設定しておくことで、自動的に整理され、管理者はすぐに必要な情報を確認できる。効率的かつ柔軟な報告により、時間とコストの削減、迅速な意思決定、透明性の確保が実現する。
従来のツールでは、作業員ごとにアプリを新規にインストールしたり、アカウントを作成したりなど、導入や運用のハードルが高かった。その点、BridgeBoardは、ログインもアプリインストールに不要のWebベースなので、導入負荷を軽減し、現場作業員にとっても煩わしさがなく、利用の継続を後押しする。
対象業種は、メインの建設に加え、プロパティマネジメント、清掃、設備メンテナンスなど、さまざま業種での利用を想定。プロパティマネジメントでは、物件の定期点検や修繕作業の記録、入居者からの問い合わせ対応の記録を効率的に管理できる。清掃業界では、清掃箇所ごとの作業状況の報告や清掃前後の写真による品質管理が容易になる。設備メンテナンスでは、設備の故障や修理状況の報告、定期メンテナンスの記録をリアルタイムに行え、迅速な対応を支援する。
ベーシックプランの利用料は月額1万8000円(税別)で、最大5件の管理者アカウントが付与され、月の案件登録数は10件、報告数は1案件につき20件、初期設定費用は無料となっている。案件登録数や報告数が無制限で、専属アカウントマネジャーが用意されているプロプランは月額3万5000円(税別)。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
- AI:配筋検査を6割時短、建設システムのAI搭載端末「SiteRebar」
建設システムは、AI配筋検査端末「SiteRebar」をリリースする。ステレオカメラを搭載した専用端末で撮影した画像から、鉄筋の本数や太さ(径)、間隔を自動で高精度に計測し、配筋検査が1人だけで完了する。施工管理システム「デキスパート」とのクラウド連携により、検査データ作成から報告書までの手作業による転記作業を省略し、従来の配筋検査と比較して検査時間を約6割削減する。 - リファイニング建築:三井不動産、毎日新聞の新聞販売店を賃貸住宅に再生 建物1棟をコンバージョン
毎日新聞社は三井不動産の「老朽化不動産再生コンサルティングサービス」を利用し、東京都板橋区に所有する築26年の新聞販売店の建物を、総戸数14戸の賃貸住宅に再生した。再生サービスは、既存躯体の補修/補強を行い既存建物の8割以上を再生する「リファイニング建築」を活用することで、建物の長寿命化を図りながら、建て替えと比較して工事費用とCO2排出量を低減する。 - 第8回 JAPAN BUILD TOKYO:おはよう/おつかれの挨拶だけで出退勤登録 チャットボットで建設業の業務を効率化するL is B
L is Bは、「ライフ イズ ビューティフル」の頭文字を元とするソリューション開発会社。最近注力しているのは、生成AIを活用したビジネスチャット「direct」だ。開発当初は、さまざまな業種の現場で、円滑なコミュニケーション実現を目的としていたが、利用企業4000社超の半数近くを建設業が占めるという。 - スマート化:空港の課題に異業種連携で挑む研究開発拠点「Terminal.0 HANEDA」が開業
日本空港ビルディングは羽田空港隣接地に、空港が抱える課題に異業種連携で挑む研究開発拠点「Terminal.0 HANEDA」を開業した。空港を主要テーマとした研究開発と実証実験を行う拠点として課題解決に向けたオープンイノベーションを促進する。将来はterminal.0 HANEDAで開発した技術を実際の空港に実装することを目指す。 - 現場管理:アエラホームが現場DXサービス「KANNA」を導入 図面や書類の整理時間が3割減
アエラホームは、アルダグラムが提供する施工管理アプリ「KANNA」を導入した。図面や書類の整理に要する時間が、約3割減少したという。 - 2024年問題:建設業“2024年問題”の認知は7割も、対策の成果は2割のみ ITでペーパーレス化が急務
アンドパッドは、建設業界が直面する「2024年問題」について建設業従事者に対し、認知や対応状況を独自調査した。その結果、「時間外労働の上限規制厳格化」の認知は67.1%、残業削減の効果を実感しているのは23.4%となった。