積水化学とリノべる、ZEH水準リノベのマンションをパッケージ化 第一号案件が竣工:ZEH
積水化学工業とリノベるは、協業第一弾の取り組みとしてZEH水準リノベーションの提供を開始した。第一号案件として、神奈川県川崎市宮前区鷺沼の区分所有マンションが完工し、ZEH OrientedのBELS認証を取得した。
積水化学工業とリノベるは、協業第一弾の取り組みとして、積水化学の技術力とリノベるの提案力を生かしたZEH水準リノベーションの提供を開始する。
マンションのZEH水準リノベーションをパッケージ化
ZEH水準リノベーション普及の課題として、費用対効果の分かりにくさや、設計・施工・温熱計算などのノウハウ不足、各種認証取得や補助金などの手続きの煩雑さが挙げられていた。
そこで両社は、ZEH水準リノベーションの設計・施工、温熱計算、BELS(建築物省エネルギー性能表示制度)申請、費用対効果の見える化をパッケージ化し、ワンストップで提供する。区分マンションの買い取り再販事業、個人向けのリノベーション請負事業、法人向けのリノベーション請負事業の3つのチャンネルで展開していく。両者が取り組む「ZEH水準リノベーション」とは、住宅の高断熱化と高効率化の基準を満たす「ZEH Oriented」に適合した省エネ性能向上リノベーションとなる。
ZEH水準リノベーション展開領域
1.区分マンションの買い取り再販事業【B2C】
- 積水化学グループの不動産部門における買い取り再販事業
- リノベるの買い取り再販事業「リノベる。U」
2.個人向けリノベーション請負事業【B2C】
- リノベるが提供する中古マンション探しとリノベーションのワンストップサービス「リノベる。」
- 自宅のリノベーションサービス「リノベる。mine」(マンション)
3.法人向けリノベーション請負事業【B2B、B2B2C】
- 法人所有の区分マンション(買い取り再販・賃貸)
- 法人所有の一棟マンション(買い取り再販・賃貸)
2023年10月には、リノベるの買い取り再販事業「リノベる。U」で、第一号案件である神奈川県川崎市宮前区鷺沼の区分所有マンションが完工。そのうち1室を、BELS認証「ZEH Oriented」を取得したリノベーション済みマンションとして販売している。
フルスケルトンに解体の上、給排水管や配線、内装、設備を新設。積水化学の「マルリノ」で高断熱高気密とし、高効率エアコンや省エネ高効率給湯器、高断熱浴槽、給湯・給水の配水方式にヘッダ方式を採用した。住宅設備などにかかる一次エネルギー消費量を省エネ基準より、26%削減し、リノベーション前と比較すると、一次エネルギー消費量、CO2排出量は31%削減、光熱費は30%削減が見込まれる。
費用対効果に関する試算では、追加費用は300万円弱(税別)で、熱費削減分が、ZEH水準リノベーションへの追加費用(投資)の住宅ローン返済額約300万円と同等となり、住宅ローン減税上乗せ措置や各種補助金、金利優遇などが、そのまま購入者の経済的メリットになるとしている。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
- プロジェクト:“うめきた2期”初の分譲マンション「THE NORTH RESIDENCE」、2024年2月に販売開始
うめきた2期地区開発事業「グラングリーン大阪(GRAND GREEN OSAKA)」内初の分譲マンションの名称が「グラングリーン大阪 THE NORTH RESIDENCE(ザ ノース レジデンス)」に決まった。総戸数は全484戸で、2024年2月から販売を順次開始する。 - 施工:積水ハウス ノイエ、基礎ダイレクトジョイント構法導入で耐震性向上
積水ハウス ノイエは、より地震に強い家を実現するために積水ハウスの木造住宅「シャーウッド」で標準採用の技術「基礎ダイレクトジョイント構法」と「高強度耐力壁」を2023年8月1日から導入した。 - ZEH:2025年度のエコキュート生産30万台達成 パナソニック 空質空調社の3つの戦略
カーボンニュートラル実現など、地球環境への関心の高まりを追い風に、堅調な市場成長を続ける再生可能エネルギーを活用した給湯機「エコキュート」。2025年度には30万台の生産体制も視野に入れるパナソニック 空質空調社のエコキュート事業の事業戦略とは。 - ZEH:竹中工務店が大規模賃貸マンションで国内初の「Nearly ZEH-M」取得 ユニークな換気法も採用した脱炭素ライフの次世代型住宅
CO2排出量削減に代表される環境配慮で、特に住宅は近年、建設時だけでなく完成後の運用時にも環境性能が社会要請として求められている。一方、住居者にとっては快適な住機能や魅力的な住まいの需要も高まっている。そのため、次世代住宅には、相反するかのようなニーズを両立させ、持続可能性を備えた快適な居住空間の設計が必要となる。 - 調査レポート:パナソニック ホームズ、住まいに対する意向調査の結果発表
パナソニック ホームズは、住まいに対する意向調査の結果を発表した。住宅において、安全性や快適性、省エネなどを重視する回答が多くなっている。また、Z世代では新築一戸建てへの意向が強くみられた。 - ZEH:積水ハウスの新築戸建てZEH比率は93%で過去最高、居住時のCO2排出削減量は109万t-CO2
積水ハウスの新築戸建て住宅で、エネルギー消費が実質ゼロのネット・ゼロ・エネルギー・ハウス(ZEH)の比率が93%となり、2013年の取り組み開始以来で過去最高を更新した。