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兵庫県西宮市で災害情報の発信や被災状況の把握に役立つシステムを構築、NECICT

NECは、災害情報の発信や被災状況の把握に役立つ「防災情報システム」を開発し、兵庫県西宮市に実装した。

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 NECは、兵庫県西宮市で、リアルタイムに自動で災害情報を収集し一元管理することにより、災害対応業務の意思決定を支援し、市民への正確かつ迅速な情報伝達を実現する「防災情報システム」を構築したことを2021年7月20日に発表した。

スマートフォン用の防災アプリと連携可能

 近年、台風や大雨をはじめとする自然災害が激甚化および頻発化しており、自治体では市民の安全安心を確保するために、災害対策でICTを活用した情報の一元管理が求められている。

 そこで、NECは、FTサーバ※1とクラウドの3重構成により高い信頼性と可用性を備えた防災情報システムを開発し兵庫県西宮市で構築した。防災情報システムは、市民に正確で迅速に災害情報として、従来の避難情報や避難所情報、防災気象情報、通行止め情報などを西宮市が運営するWebサイト「西宮市防災ポータル」や「にしのみや防災ネット」、SNSなどに配信する。

※1 FTサーバ:Fault Tolerant serverの略称で、ハードウェア全てを二重化した構成


「防災情報システム」の連携イメージ 出典:NEC

 また、雨量や水位、市内に配置された監視カメラの映像など、さまざまな情報をリアルタイムに自動で収集するとともに、西宮市消防局の指令管制システム「西宮市消防緊急情報システム」や兵庫県の県防災情報システム「フェニックス防災システム」とも連携して一元管理を行う。そして、防災GIS(Geographic Information System)と連携することで、システム上に表示された地図と重ね合わせて市内の被害状況を確かめられるため、避難指示と避難所開設などの適切な意思決定を支援し、災害対策業務の負荷軽減と効率化を後押しする。

 今回のシステムでは、職員用のスマートフォンに搭載されている防災アプリと連携することで、災害現場から簡単に文字、写真、動画で災害対策本部に状況を伝えられ、災害対策本部で市内の被害を俯瞰的に見られる。


職員用防災アプリの画面イメージ、トップ画面(左)とレポート報告画面(右) 出典:NEC

 さらに、主要な避難所に整備されたWi-Fiを利用することで、職員の防災用タブレット端末から直接防災情報システムにアクセスし、避難所運営に必要な開設と閉鎖の情報や避難者数を登録することにより、即座に防災情報システムで一元管理し西宮市防災ポータルへ反映する。

 加えて、消防署には、地震センサーを配備しており、市内の震度情報や液状化データを防災情報システムに取り込み、表示。震度情報や液状化データを数値で可視化することで、状況に応じて他の消防署への職員の移動と災害対応業務を継続する仕組みを提供する。

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