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災害前後でビルの事業継続をICTでサポート、東急建設らが研究会を発足BAS

東急建設、東急リニューアル、イッツ・コミュニケーションズ、東急ファシリティサービスは、ビル管理において、平常時から災害時、その後の復旧までに至る3段階で、災害対策や施設の事業継続を支援するICTサービス開発を目的に「施設安全研究会」を立ち上げた。

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 東急建設、東急リニューアル、イッツ・コミュニケーションズ、東急ファシリティサービスの4社は、2019年3月11日から各社のサービスを連携させ、災害対策・事業継続に資する新たなソリューションを開発するための「施設安全研究会」を発足させた。

今後3年で100物件への導入を目指す「Dr.BC・プッシュ」

 施設安全研究会は、施設管理者やビルオーナーを対象に、災害対策/事業継続ソリューションサービス「Dr.BC・プッシュ」の開発に着手し、2019年夏をめどに提供を開始する。このサービスでは、内閣府や国土交通省が定めた機能継続ガイドラインに沿い、防災センターなどの施設管理の現場に対して、平常時をはじめ、地震などが起きた時、その後の復旧も含め、建物の構造診断、情報収集、ビル管理運用までをワンストップでサポートする。

 サービス体系は、東急建設が開発して東急リニューアルがサービスを提供する建物構造の見守りサービス「4D-Doctor」、イッツ・コミュニケーションズの防災・生活情報配信サービス「iTSCOMテレビ・プッシュ」、東急ファシリティサービスの「BCビルマネジメント」の3つで構成し、災害対策から発災後の事業継続を一括で支援する。


「Dr.BC・プッシュ」の全体イメージ 出典:東急建設

 このうち、4D-Doctorは、災害発生後に建物外避難の要否や継続使用を判断する他、通常時には微振動を観測して建物構造の健康状態を常に把握し、見える化する。

 iTSCOMテレビ・プッシュは、普段は天気予報や電車運行情報などを専用端末からネットにつないで、テレビに通知するプッシュ型情報配信サービスで、非常時には、緊急地震速報、Lアラート、周辺の自治体情報などを配信する。

 BCビルマネジメントは、4D-DoctorとiTSCOMテレビ・プッシュを利用して、東急ファシリティサービスが行うビル管理や事業継続支援のサービス。同社は、東急沿線を首都圏、関西、東北などに約1500物件の管理業務を手掛けており、この実績をベースに大型商業施設からテナントビル、オフィスビルなど、多様な案件のビルマネジメントを提供していく。先駆けること、2018年7月には日本初のBC専門組織「BC研究センター」を立ち上げ、事業継続をテーマにした研究や研修を実施している。

 Dr.BC・プッシュは、新築の建物に限らず、既存ビルにも導入は可能で、「平常時」「災害発災時」「復旧時」の3つの時間軸で多角的にサポートを行い、施設の安全性を高める。今後3年間で、東急線沿線を中心に、100施設への導入を目標に掲げている。


発災時のソリューションイメージ 出典:東急建設

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