全国で進む再開発に注目が、フルハーネスなど法令動向にも高い関心が集まる:2019年BUILT年間記事ランキング(1/2 ページ)
2019年を振り返りますと、同年8月に発生した大雨や同年10月19日に発生した台風19号などの大規模災害が思い出されます。建設業界の方々にとっては、耐震、耐風を踏まえた設計や施工、BCPを考慮した施設管理にについて考えさせられた1年になったのではないでしょうか。そんな中、BUILTで2019年に公開された記事の中から、1年間の閲覧ランキングトップ10を紹介します。
業界の課題をさまざまなアプローチで解決するICTやロボット、工法、建材などの多種多様な新テクノロジーを取材してきました。
2019年はi-construction“貫徹”の年
2019年は、同年2月1日から5メートル以上の高所で着用が原則化されたフルハーネス型墜落制止用器具や間近に迫った2020年東京五輪に伴う全国での大規模再開発、ゼネコン各社のBIM/CIM活用の成功事例、老朽化が増すインフラ構造物を監視するセンシング技術などの記事が年間を通してよく読まれました
また、政府がi-construction「貫徹」の年と位置付けたことを受け、建築/土木双方で多数のイベントが開催され、建設業界でもICT導入が本格化していることの兆しがうかがえました。展示会でも、空の産業革命に向けたロードマップでフェーズ4の実現が待たれるドローンをはじめ、建設機械の自動化や遠隔操作、BIMの一歩先を行く3次元モデルをXRに転用したブースも出展。こうした新製品/新サービスの紹介記事は、建設業だけでなく住宅や不動産、ロジスティクス、ITベンダーなど多方面からの注目が集まりました。
では、前置きはここまでとして、2019年にBUILTに公開した全記事を対象にした記事ランキング・トップ10(集計期間:2019年1月1日〜12月27日)をお届けします。ランキングとともに、掲載内容も見ていきましょう!
BUILT2019年記事ランキングトップ10
- 大阪都心の一等地「うめきた2期」再開発事業者に、三菱地所JV
- 福岡市の青果市場跡地に、九州初の「キッザニア」や「ららぽーと」を計画
- 2月1日から建設業で5m以上の高所は“フルハーネス原則化”、新構造規格への適合も
- 川崎駅西口の再開発が2021年の完成を目指し、本格始動
- CLTで“循環型社会”を実現!隈研吾×三菱地所×真庭市の「CLT 晴海プロジェクト」始動
- 建設業主要10社の決算、大林組が初の2兆円突破や大和ハウスが過去最高を記録
- 大阪「りんくうタウン」に延べ8.2万m2の複合施設、2023年開業
- LEED認証とは何か、取得のメリットと概要を知る
- 非常用電源の法令点検、9割が未実施で形骸化
- 「大手町ビル」大改修で、国内最大級4000m2の屋上庭園
大阪の大規模再開発に関する記事が根強い人気
第1位の栄冠に輝いた記事は、「大阪都心の一等地“うめきた2期”再開発事業者に、三菱地所JV」でした。2018年7月に公開以降、現在に至るまで多くの読者に読まれ続けています。
1位の記事にも関連しますが、2019年は大阪エリアの大規模開発に関するニュースが業界を駆け抜けた印象です。それらのニュースを結ぶキーワードの1つが大阪・関西万博(2025年日本国際博覧会)でした。BUILTでも大阪・関西万博にひも付く記事として、「万博需要を見込み大阪駅が西側へ拡大、西日本最大のオフィスビルや新改札口 」や「“大阪”不動産市場の行方、2030年までに万博とIRがどの程度追い風になるか?」などの記事を掲載してきました。今後、大阪・関西万博で生まれるニーズを見込んだ施設や技術などが各社からさらにリリースされていくことが想定されます。
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