大阪「りんくうタウン」に延べ8.2万m2の複合施設、2023年開業
大阪新都心「りんくうタウン」の南側に、延べ8万2000m2の展示会場を含む複合施設が誕生する。施設は住宅棟とホテル、展示会場で構成され、マレーシアのデベロッパーが開発を手掛ける。着工は2020年夏、開業は2023年の見込み。
大阪・泉佐野市は2018年6月8日、関西国際空港の対岸に位置する「りんくう中央公園用地開発」の売却で、事業者をSetia International Japan(セティア・インターナショナル・ジャパン)合同会社に決め、仮契約を締結した。2018年6月26日から始まる市議会で議決され次第、本契約となる。
27階建て住宅棟と18階建てホテルの総延べ8万2000m2の計画
りんくう中央公園用地は、りんくうタウン駅南側の約800m(メートル)に位置する敷地面積1万9854m2(平方メートル)の土地。隣接地には、大型商業施設「りんくうプレミアム・アウトレット」をはじめ、オフィス、ホテルなど多様な施設が立ち並ぶ賑(にぎ)わいのあるエリア。泉佐野市の訪日外国人宿泊者数も年々増加し続けており、全国の自治体の中で、第7位(2015年時点)となっている。
こうした背景を受けて市では、国際ビジネス・文化交流拠点としての魅力を高めるため、土地を売却し、国際観光に資する施設やMICE施設を開発する事業者を公募していた。募集期間は2018年2月27日から4月17日までだった。
売却価格と売却後の開発を含む公募に応じたのは1社のみ。マレーシアに本社を置く不動産デベロッパーの日本法人Setia International Japanが、2018年5月25日に事業予定者に決定し、同年6月8日に市と仮契約を締結した。同社にとっては、実質的に今回の開発が日本進出の第一歩となるという。
提案書によると、買収した用地にホテル、コンベンションホール、物販・飲食店舗、サービスアパートメントから成る複合型施設を建設する。棟数は2棟で、27階建ての住宅棟と18階建てのホテル棟、この間に6階建てでホール面積3000m2のMICE施設を配置する。全体の建築面積は1万1000m2、総延べ床面積は8万2000m2を想定。着工は2020年夏、開業は2023年の見通し。
土地の売却価格は15億5500万円。提案者の評価は、事業コンセプト40点、施設計画20点、事業安定性20点、提案価格20点の合計100点満点中、79.6点だった。
りんくう中央公園用地の用途地域は準工業地域・準防火地域で、建ぺい率は60%、容積率は300%。
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