バスターミナル運営をDX 東京八重洲で第2期開業、18バース体制へ:プロジェクト(2/2 ページ)
UR都市機構と京王電鉄バスは、東京駅前八重洲一丁目東B地区で整備を進めてきた「バスターミナル東京八重洲」第2期エリアを開業した。2022年9月に供用を開始した第1期エリアと合わせ合計18バース体制となった。第1期エリアに続きクラウド型運営管理システム「スマートターミナルシステム(STS)」を導入した。
利用者が迷わず目的のバースにたどり着ける案内サインを策定
バスターミナル東京八重洲は最終的に北側から第2期地下A、第1期地下B、第3期地下Cの3エリアで構成される。地下Aと地下Bは八重洲地下街と直結。全体の供用開始後には地下Bと地下Cが接続する。広いバスターミナル内で利用者を迷わず目的の乗降バースに誘導するためには分かりやすい案内表示が求められる。
今回の第2期エリアの開設に合わせ、バース番号をエリア表記(A〜C)と番線の組み合わせに変更して案内サインを策定した。色覚バリアフリーに配慮した色設計で視認性を高めている。
さらに第2期エリアではバース番号を進行方向正面のデジタルサイネージやバース出入り口の両側壁面に表記し、迷いにくく、混雑時でも人の流れがスムーズになるよう、直感的に分かりやすいサイン計画とした。
第2期エリアの施設内にはチケットカウンターや大型サイネージ、100席超の座席を備える待合スペース、計280個超のコインロッカー、スーツケースを持ったまま利用できる広い設計のトイレなどを整備。地下空間特有の閉塞感を減らすため、バス乗降エリアと待合エリアを隔てるガラス面には、写真家が撮り下ろした日本各地の四季の自然風景を配置した。南北2カ所のエントランスには大型サイネージと併せて大型スクリーンを設置し、自然映像を投影することで、出発への期待感を演出する。
バス通路は余裕のある天井高と通路幅を確保し、2階建てバスや連接バスにも対応可能。待合スペースや通路は災害時に帰宅困難者の受け入れ場所として活用する計画で、防災拠点としての役割も担う。
クラウド型運営管理システムでバスターミナルDX
バスターミナル東京八重洲の第1期エリアには、クラウド型運営管理システム「スマートターミナルシステム(STS)」が導入されている。案内表示やダイヤ情報、構内放送などの情報をクラウド上で連携し、管制室から一元管理することで、サービスの質を担保しながら省人化と業務効率化を実現する。
第1期エリア開業に合わせて京王電鉄バスとWill Smartが共同開発したシステムで、今回、第2期エリアにも適用範囲を拡大した。
バス乗務員に対し、サイネージで各バースの状況をリアルタイムに案内。また、乗務員が乗り場にある操作盤のタッチパネルを操作することで、乗車口の自動ドア開放と案内放送、サイネージ表示が連動して自動更新される仕組みを実装した。
利用者には、バスの改札開始や乗り場変更などをサイネージを介してリアルタイムに伝える。
京王電鉄バス 代表取締役社長 宮坂周治氏はSTSについて「第1期エリアでは約3年半で延べ60万台のバスが発着した。これを実現したのが京王バスも開発に参画したSTSだ。少人数でもサービスの質を落とさずに効率的な運営を実現してきた」と紹介。今後は、「東京駅周辺で発着している高速バスの受け入れを進めていくと同時に、貸切バスや定期観光バスの発着、一時駐車利用などでも積極的に利用してもらうことで、駅周辺の交通環境の改善に貢献する」と述べた。
宮坂氏は「バス業界を取り巻く環境は依然として厳しい」と訴える。コロナ禍以降、需要は回復途上にあるものの、リモートワークやオンライン会議の定着によりビジネス利用は低迷しているという。さらに、一般路線バスでは人口減少による利用者の減少や深刻なドライバー不足が続いている。「一般路線バスの経営が極めて深刻な状況にある中、バス会社の経営を支えるのが高速バスの利益だ。ターミナルの利便性を向上し、利用者を増やすことで日本のバス業界の発展させたい」と決意を述べた。
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