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作業内容から災害事例を自動抽出、労災事例検索/施工管理サービスを連携 東急建設:現場管理
東急建設は、労働災害事例検索システム「K-SAFE」と施工管理サービス「Buildee調整会議」を自動連携し、業務効率化する仕組みを構築した。
東急建設は2025年4月2日、建設現場に導入しているUNAIITの労働災害事例検索システム「K-SAFE(東急建設カスタマイズ版)」と、リバスタが提供する施工管理サービス「Buildee調整会議」の自動連携機能を実装したと発表した。
東急建設では2023年12月から、厚生労働省や国土交通省が提供する災害事例オープンデータに、東急建設の災害事例やイラスト付きの注意点を組み込んだK-SAFE(東急建設カスタマイズ版)を導入している。現場の作業内容に応じた災害事例や対策例を自動でピックアップするシステムだ。
新システムでは、Buildee調整会議に入力した作業内容をK-SAFEに自動連携し、関連する災害事例を自動的に抽出。抽出した事例を、現場関係者に適切なタイミングと頻度でメール配信する。同じ内容が繰り返し送信されないように工夫し、受信者の情報への感度維持とマンネリ化防止を図っている。メールアドレスを持たない協力会社の関係者もK-SAFEの掲示板機能を利用して災害事例や注意点を確認できる。
東急建設は今回開発した「K-SAFE(東急建設カスタマイズ版)×Buildee調整会議」を、国内の土木工事現場に展開を開始。施工技術員の作業時間短縮や業務負荷の軽減につなげる。
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