ダイダンがウェルネス現場事務所を全社展開、試験導入で8割が「満足」:現場管理
ダイダンは、現場のエンゲージメント向上を目的に試験導入している「ウェルネス現場事務所」を全社展開する。
ダイダンは2025年1月16日、現場のエンゲージメント向上を目的に試験導入している「ウェルネス現場事務所」を全事業所へ拡大すると発表した。全社展開に向けて、ウェルネス化に必要な要件を効率的に抽出するスキームづくりやリース会社との連携体制の強化を開始した。
建設業界では人手不足や業務内容の多様化により、従来以上に従業員一人一人が効率よく能力を発揮し、円滑なコミュニケーションがとれる職場環境の形成が求められている。
ウェルネス現場事務所には、従来の現場事務所が持つ「現場に近い」「収納が多い」などの機能に加え、心理的に好ましい影響を与え、コミュニケーションを活性化する要素を導入。「人は自然とつながりたい」という欲求があるという考え方に基づいた「バイオフィリックデザイン」を取り入れた内装/設備による心理的なストレス低減や、調光調色機能の照明による利用シーンに応じた照明デザイン、アロマディフューザーによるリラックス効果、多機能ディスプレイによる業務効率化、コミュニケーションが活性化する多用途スペースの設置などを実施している。2024年度上半期の段階で、自社元請けの大規模現場の約50%にウェルネス現場事務所を実装した。
実装後の従業員アンケートでは、約80%の利用者が満足と回答。「雰囲気が柔らかくなりコミュニケーションがとりやすくなった」などリラックスやリフレッシュに関する評価が得られ、ウェルネス要素が現場事務所での働きやすさに寄与していることが示唆された。現場事務所を訪れた顧客や協力企業にも好評で、企業の枠を超えてウェルネスやワークエンゲージメント向上の重要性が確認されたとしている。
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