クラウド見積ソフト「JUCORE 見積」でプレカット部材対応の新機能 住友林業:製品動向
住友林業は、建材流通事業者向けソフトウェア「JUCORE 見積」で、プレカット部材対応などの新機能の提供を開始した。人手と時間を要する業務を効率化し、人手不足の解消につなげる。
住友林業は8月21日、建材流通事業者向けソフトウェア「JUCORE(ジュコア) 見積」で、プレカット部材対応などの新機能の提供を開始した。
新機能では、柱や梁(はり)などの品目や各部材の仕様、樹種の違いなどを踏まえたプレカット部材の見積もりを効率的に作成できる他、住宅設備や建材など多岐にわたる情報も一元管理可能になった。また、売り上げ見込みや得意先管理などの集計機能も拡充した。人手と時間を要する業務を効率化し、人手不足の解消につなげる。
JUCORE 見積は、見積もり業務を効率化する業界特化型のクラウドサービス。物件情報や見積もり内容、受注見込、予算実績管理などのデータを一元管理できる。2023年9月にサービスを開始し、既に大手建材メーカー23社で利用されている。
新機能の特徴
プレカット部材は加工内容や用途、仕様などが多岐にわたるため、数百行に及ぶ詳細なデータの見積書を作成する。材種ごとの金額算出、明細の作成が通常の見積もり作成と比べ煩雑で、多くの時間を要していた。新機能では、材積、本数のいずれの単位でも原価/売価計算可能で、プレカット部材用の帳票で出力できる。
また、見積書は、従来の横型帳票に加え縦型も用意。サッシ用、木材用も選べ、取引先に合わせた書式で出力可能だ。日本サッシ協会の見積書式にも対応し、指定のフォーマットに新たに入力し直す必要がない。
さらに、自社で扱う取引品目に合わせて商品を登録できる「部材マスタ」機能を拡充して、スピーディーなデータ入力を支援する。異なるシステムで作成した見積もりデータをJUCORE 見積へ移管する機能も追加し、情報の一元管理が可能になった。
見積もりデータを蓄積することでキーワード検索が容易になり、情報の共有化やペーパーレス化、分析に役立てられる。販売予測を立てるツールとしての活用も見込める。
住友林業では今後も、JUCORE 見積を導入した事業者から要望をヒアリングし、随時システムの改善、アップデートを実施し、利用者の利便性を向上するシステム構築を進めていく。
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