ミミズの動きをまねたロボの配管内映像からデジタルツインを生成 ソラリスとCalTaが技術連携:ロボット
ソラリスとCalTaが技術連携し、ミミズ型管内走行ロボット「Sooha」の映像データがデジタルツインソフト「TRANCITY」に対応することで配管内部のデジタルツインによる再現が可能となった。
生物や生体の機能に学んだ柔らかいロボットの実用化を目指す「ソラリス」と、鉄道を中心にインフラ業界のデジタル化を進める「CalTa(カルタ)」は2024年7月、ミミズ型管内走行ロボット「Sooha(ソーハ)」で撮影した映像データをもとに、デジタルツインソフトウェア「TRANCITY(トランシティー)」で3D点群データを生成するサービスを開始した。
新しいサービスでは、配管内を自在に移動できるSoohaをTRANCITYに対応させることで、配管内部を損傷箇所の特定に使える3Dモデルと点群で再現する。
ミミズ型ロボとデジタルツインソフトの連携で、設備管理の効率化へ
ソラリスのSoohaは、ミミズの縦の伸縮波を一定方向に前後させる「ぜん動運動」を空気圧人工筋肉で機械化し、従来技術では困難だった直径100ミリなどの細くて複雑な配管内部でも自律走行するロボット。ヘッド部に搭載されたカメラで、配管内部の動画を撮影する。4つ以上の関節を持ち、工業用内視鏡よりも深部に入り込み、空気圧で駆動するので防爆性にも優れている。
CalTaが提供するTRANCITYは、スマートフォンやドローン、ロボットなどで撮影した動画データをアップロードするだけで、電子地図上に3Dモデルと点群データを自動生成し、時系列表示バーで管理可能なデジタルツインソフトウェア。線路や橋梁(きょうりょう)、配管、工場などを簡単にデジタル化すれば、遠隔地にいながらデジタルツイン上で点検や計測ができるようになる。
今回の連携により、Soohaで撮影した配管内の動画を使い、高品質に3Dモデルと点群データを生成するようにSoohaとTRANCITYを最適化し、配管内部をデジタルツイン空間で再現可能になった。デジタルツイン上では配管内部の損傷箇所の位置や長さの特定が実現し、設備管理の効率化に寄与する。
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