3Dモデルを現場投影する「快測AR」を建設システムが初披露 KY活動にも使える防災アプリも:第6回 建設・測量生産性向上展(2/2 ページ)
建設システム(KENTEM)は、CSPI-EXPO 2024で最新製品として、タブレットで映した現場映像に設計の3Dモデルを投影する「快測AR」と、日々の現場作業で普段使いもできる建設業向け総合防災アプリ「クロスゼロ for ビジネス+建設」を紹介した。
現場効率化と防災対策を融合したソリューション
今展でのもう1つの目玉は、2024年1月17日に発表した建設業向け総合防災アプリ「クロスゼロ for ビジネス+建設」だ。
クロスゼロ for ビジネスは、「安否情報」「防災情報」「防災トリセツ」「備蓄管理」「リスク共有」「掲示板/チャット機能」などの機能を備え、企業のBPC対策用アプリとして広く利用されている。平時のハザードマップ避難情報の掲載や備蓄管理から、非常時の災害発生通知や安否確認までが一元的に使える仕様で、家庭向け防災/備災支援アプリ「クロスゼロ for ファミリー」と併せて、2023年度グッドデザイン賞を受賞している。今回のクロスゼロ for ビジネス+建設は、クロスゼロ for ビジネスを建設業界特有のニーズに合わせて拡張した製品だ。
クロスゼロ for ビジネス+建設の特徴は、工事現場ごとの情報管理機能を有する点にある。一般企業ならば、本社や支社、営業所という単位で防災用アプリを運用するが、建設業の場合は、現場単位で動くため、より細かく管理する必要がある。しかも現場には、自社だけでなく、さまざまな協力会社の関係者が参加している。安否確認をして自社社員の無事が確認できても、協力会社の作業員が被災している場合もあるかもしれない。そうした事態にも対応できるように、クロスゼロ for ビジネス+建設では自社他社問わず、現場全体で安否確認ができる仕組みとしている。
クロスゼロ for ビジネス+建設の機能は、クロスゼロ for ビジネスの諸機能に加え、「工事管理」「工事チャット」「アンケート/安否確認」「KY(危険予知)活動記録の共有」「工事マップ」「工事掲示板」などを搭載している。どれも日常の現場での安全管理や施工品質の向上、齟齬のない情報共有に貢献する。
防災用アプリでありながら、日常で使用する機能が充実している理由をブース担当者は、「防災アプリは発災時以外、避難訓練などでしか使わないことが多い。しかし、それでは、いざというときに、どう使っていいのか分からない事態にもなりかねない。特に近年の建設現場は、国籍も含め、さまざまな関係者が出入りするので、現場で日常的にアプリを使用して使い慣れてもらうことで、いつでも誰でもスムーズに使えることを念頭に開発した」と説明する。
クロスゼロ for ビジネス+建設を利用できるのは、クロスゼロ for ビジネスのBCP対策プラン、またはリスクゼロプランを利用する建設会社。契約期間は工事現場ごとに1カ月単位で選べ、月額料金は利用人数によって異なるが、最大でも1人366円/月と手頃な価格設定となっている(2024年8月時点)。
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