「神戸旧居留地」14年ぶりの分譲マンション、日本真珠会館の建替えに着工:プロジェクト
東京建物は、神戸市中央区の「日本真珠会館」建替えで、複合マンション「Brillia神戸旧居留地」の新築工事に着工した。神戸旧居留地では14年ぶりの新築分譲マンションとなる。販売は2024年11月中旬から開始し、完成は2026年7月下旬の見通し。
東京建物は2024年7月5日、老朽化のため2023年3月に閉館した神戸市中央区の登録有形文化財「日本真珠会館」の建替え事業で、複合マンション「Brillia神戸旧居留地」の建設に、2026年7月下旬の完成を目指し、着工したと公表した。施工者は大木工務店で、2026年7月下旬の完成を目指す。
神戸旧居留地内の西洋建築のデザイン要素を取り込んだ外観に
物件は神戸市中心部三宮エリアの神戸旧居留地に立地し、JR「三ノ宮」駅から徒歩10分に位置し、近隣には2023年4月にリニューアルオープンした都市公園「東遊園地」がある。構造と規模は、鉄筋コンクリート造地下1階地上13階建て、延べ床面積6188.85平方メートル。総戸数は53戸で、間取り1LDK〜3LDKの共同住宅と展示場、事務所が一体となった複合マンションとなる。
1階と2階部分には日本真珠輸出組合が新しい日本真珠会館を設け、旧建物にあった「神戸パールミュージアム」などの再オープンも予定している。外観デザインは、歴史的環境に配慮した風格ある都市景観の形成を図るため、神戸旧居留地エリアに多く見られる三層構成の外観デザインとした。新設する日本真珠会館は、旧建物の内装で使用されていたサインや照明器具などをそのまま再利用し、神戸旧居留地の歴史を継承するデザインを取り入れた。
神戸旧居留地は、神戸市の旧居留地地区地区計画に定められた約22.1ヘクタールの地域。明治の開港以降に外国人居留地として整備され、都心の中枢業務地として発展してきた。街区形態は整備当時とほとんど変わらず、大正から昭和にかけて建てられ現存する近代洋風建築と神戸の風土が融合した独特の魅力を持っている。
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