「価格によっては8割以上が中古物件のリノベに前向き」住宅価格の高騰による影響をスクールバス空間設計が調査:リノベ(2/2 ページ)
スクールバス空間設計は、「家の価格高騰による自宅購入への影響」に関する調査を実施したと発表した。今回の調査で、住宅購入予定者の9割以上が、地価(住宅価格)高騰による住宅価格の上昇に影響を受けており、8割以上が中古物件を購入しリノベーションする選択肢も持っていると分かった。
住宅価格の高騰は、自宅購入計画にも変化をもたらす
さらに「地価・住宅価格の高騰を受けて、当初購入を予定・検討していたものから変更を考えているか?」と質問したところ、「はい」(61.2%)、「いいえ」(38.8%)となり、半数以上が変更を考えていると答えた。加えて「価格高騰の状況次第で今後さらに購入計画が変わると思うか?」と聞くと、「とてもそう思う」(35.6%)、「ある程度そう思う」(53.7%)、「あまりそうは思わない」(8.8%)、「まったくそうは思わない」(1.9%)となり、「とてもそう思う」「ある程度そう思う」の合計は9割近くだった。
「中古物件を購入しリノベーションすることについて、どのように思うか?」の設問では、「良いと思う」(23.2%)、「条件次第で良いと思う」(58.1%)、「あまり良いとは思わない」(16.1%)、「悪いと思う」(2.6%)の回答結果。「良いと思う」「条件次第で良いと思う」を合わせると、8割以上が中古物件を購入してリノベーションすることをポジティブに捉えているようだ。
そこで、「良いと思う」「条件次第で良いと思う」との回答者になぜ良いと思うのかについて、近いものはどれかを聞くと、「新築と比較して購入費用を安く抑えられるから」(67.7%)が最も多く、次に「自分の住み方に合わせて内装を自由に設計できるから」(50.8%)、「リノベすれば中古物件でも快適な住環境になる可能性があるから」(30.3%)の順となった。
では反対に、「あまり良いとは思わない」「悪いと思う」との回答者に、どのような不安があるか聞いたところ、「他人が使っていた物なので、抵抗がある」(30代/男性/三重県)、「購入価格は抑えられるが、その後の入居前のメンテナンス費用などがかかりそうで、新築と変わらない位の予算になりそう」(30代/女性/埼玉県)、「見た目は綺麗(きれい)になるかもしれないが、柱や地盤の補強は必要なので、後々費用が嵩(かさ)みそう」(30代/女性/神奈川県)、「リノベーションしても外観が古い」(30代/女性/愛知県)等の意見があった。このように購入価格を抑えても、リフォームや補強箇所が多かったりメンテナンス費用がかかることで、結局新築よりも割高になるという意見が見られた。
最後に「中古物件を購入してリノベーションを依頼するなら、(上位3つまでの中で)どのようなことにこだわりたいか?」と質問したところ、「価格」(60.1%)が1位。その次に、「質の高さ」(54.2%)、「内装・デザイン性」(37.7%)。注意すべき点については「事前にしっかりとリノベーション計画を立てること」(55.6%)で、「決められた予算内に収めること」(54.8%)、「業者をしっかり選ぶこと」(54.2%)となった。
<調査概要>
調査時期:2023年1月25〜26日
調査対象:自宅の購入を検討している方
調査人数:1013人
調査手法:ゼネラルリサーチによるインターネット調査
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