LIFULL、リノベ済み中古マンション市場のトレンド分析結果を発表:調査レポート
LIFULLが運営する不動産・住宅情報サイト「LIFULL HOME'S」は、築30年超の流通物件の買取再販物件におけるシェア推移を調査し、中古マンション市場のトレンドを分析した。
LIFULLが運営する不動産・住宅情報サイト「LIFULL HOME'S」は、同サイトで取り扱う築30年超の流通物件の買取再販物件(中古マンションをリノベーションやリフォームして販売すること)における2019年1月〜2022年9月のシェア推移を調査。中古マンション市場のトレンドを分析した。
「LIFULL HOME'S」における買取再販物件の物件数は、2019年9月は824戸だったのに対し、2022年9月では1787戸と3年間で約2.2倍に増加。また、買取再販物件の市場シェア自体も2019年9月から2022年9月までで約1.5倍に拡大した。
特に2022年が顕著で、2019年から2021年までは年間で約1〜2%ずつの増加傾向であったが、2022年は約4.6%に拡大した。同サイトにおける買取再販物件の掲載社数も2019年9月から約2.4倍となった。
次に、2022年1〜9月における「買取再販物件の多い駅」を調べたところ、1位は新潟県の「越後湯沢」、続いて埼玉県の「川口」、東京都の「三軒茶屋」となった。「越後湯沢」はスキーリゾートとしてマンションが爆発的に供給されたエリアで、現在はリゾートマンションが買い取られて不動産会社によって再販されている模様だ。次いで「三軒茶屋」「恵比寿」「麻布十番」「目黒」など都心周辺の人気エリアが並んだ。
同社のチーフアナリストによると、ここ数年で定着していた中古マンションのリノベーションもしくはリフォームの要因として、昨今の社会情勢や世の中のトレンドも大きく影響を与えていると分析し、特に「SDGs」「withコロナ」「低コスト&パッケージ化」「高級化」の4つを挙げた。また、買取再販物件の掲載社数の増加は参入会社が増えていることを表しており、マーケット自体が拡大していると述べた。
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