「価格によっては8割以上が中古物件のリノベに前向き」住宅価格の高騰による影響をスクールバス空間設計が調査:リノベ(1/2 ページ)
スクールバス空間設計は、「家の価格高騰による自宅購入への影響」に関する調査を実施したと発表した。今回の調査で、住宅購入予定者の9割以上が、地価(住宅価格)高騰による住宅価格の上昇に影響を受けており、8割以上が中古物件を購入しリノベーションする選択肢も持っていると分かった。
リノベ事業を手掛けるスクールバス空間設計は2023年4月7日、自宅の購入検討者を対象に、「家の価格高騰による自宅購入への影響」に関する調査結果を公表した。調査期間は2023年1月25日から1月26日までの2日間。調査はインターネットで行い、1013人が回答した。モニターの提供元はゼネラルリサーチ。
自宅購入予定者の半数近くが、地価高騰の影響があると回答
国土交通省は2022年9月20日に都道府県地価調査で、全国の地価動向が全用途平均で3年ぶりに上昇したとの調査報告を発表した(出典:国土交通省 全国の地価動向は全用途平均で3年ぶりに上昇〜令和4年都道府県地価調査〜)。これは、バブルが崩壊した1991年以来の地価高騰になるという。
昔と比較すると、低金利に加えて住宅ローン控除といった減税措置もあり、住宅を購入することは難しくはなくなったが、地価高騰によって今後自宅を購入する予定や検討している希望者の中には、「購入のハードルが高くなるのではないか」と心配しているケースも多い。
一方で近年は、SDGsやサステナブルの観点から、古民家などの中古物件を格安で購入し、リノベーションする割合が増加している。
スクールバス空間設計が2022年10月に実施した「リノベーションに関する調査」では、注文住宅や建売住宅、新築マンションの購入検討者の中でも、リノベーションした中古住宅の購入者が一定数いることが判明している。そこで、ここ最近の地価高騰を受け、自宅購入を再検討している購入希望者はどれくらいいるかを把握する目的で新たに市場調査した。
まず、どのような住宅の購入を検討しているか聞いたところ、「注文住宅」との回答が48.0%と最も多く、次いで「建売住宅」(18.7%)、「新築マンション」(12.9%)、「中古マンション」(10.1%)と続いた。
注文住宅の回答が半数近くに上り、建売住宅との回答を合わせると、6割以上が新築戸建ての購入を検討していることになる。
そこで、地価・住宅高騰による住宅価格の上昇への影響については、「とても大きな影響がある」(51.6%)が最多。次いで「ある程度影響がある」(39.0%)、「あまり影響はない」(7.5%)「まったく影響はない」(1.2%)の結果となった。
「とても大きな影響がある」と回答したのは半数以上で、「ある程度影響がある」との回答と合わせると、9割以上が何かしらの「影響がある」と考えていることが明らかとなった。
なお、具体的な回答では、「高騰したせいで建坪を小さくせざるを得ないし、オプションもあまりつけられない」(20代/女性/岐阜県)、「元手が足りないと検討できる物件が減るので、妥協を強いられることになる」(30代/男性/神奈川県)、「これから上がり続けるのかそれとも一時的に上がっているだけなのか、購入のタイミングが図れない」(30代/男性/静岡県)などの回答が寄せられた。
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