埼玉県春日部市で延べ3.9万m2の物流施設が竣工、三菱地所:プロジェクト
三菱地所は、物流施設へのニーズが高まっていることを受けて、多様化する物流のかたちに応える物流施設の開発を推進している。同社は、埼玉県蓮田市で開発を進めていたマルチテナント型物流施設「ロジクロス蓮田」が2021年3月末に竣工したことに続き、埼玉県春日部市でマルチテナント型物流施設「ロジクロス春日部」が竣工したことを公表した。
三菱地所は、埼玉県春日部市で開発を進めていたマルチテナント型物流施設「ロジクロス春日部」が2021年5月31日に竣工したことを同年6月1日に発表した。
上層階に屋外廊下を設けることでテナントの導線を確保
ロジクロス春日部は、国道新4号バイパスと東京外環自動車道を経由して、東京都へアクセスが可能で、春日部野田バイパス(国道16号線)を介し、埼玉県さいたま市や千葉県の柏市方面に向かえる。さらに、東北自動車道「岩槻インターチェンジ」からの乗り入れにより首都圏内陸部から東北エリアまで広域にわたり配送が可能。周辺の埼玉県さいたま市や川口市などは住居地域であり、物流施設の従業員を確保しやすい。
建物は、ボックス型でありながら多様な需要に応じられるように、あらゆる貸付に備え、上層階に屋外廊下を設けることでテナントの導線を用意している。最小貸付区画面積は約9917平方メートルからで、最大3テナントの企業が入居できる。現時点で、全体の3分の1でテナントが決定しており、残りの区画を募集している。
倉庫の床荷重は1平方メートル当たり1.5トンで、梁(はり)下天井有効高は5.5メートル(一部低天井あり)、柱間は10.5×10メートル(柱芯間)。庫内の運搬を容易にする垂直搬送機とドックレベラーは、将来用追加工事を実施し、各区画に1機増設可能とする。
施設内に設置された休憩室は、三菱地所とグループ会社のメック・デザイン・インターナショナルが共同開発したもので、木材を基調としたナチュラルモダンな空間を構築した。また、インテリアデザインのトータルコーディネートにより、デザイン性の高い家具とインテリアを設けた。
環境性に関して、国土交通省が定めた「建築物の省エネ性能表示のガイドライン」に基づく第三者認証制度「BELS」の最高評価「5スター」を取得している。
ロジクロス春日部の概要
ロジクロス春日部は、S造地上4階建てで、延べ床面積は3万9300.40平方メートル。所在地は埼玉県春日部市永沼字中道699番3で、敷地面積は1万9093.11平方メートル。アクセスは東武鉄道東武野田線「藤の牛島駅」駅から徒歩約20分。コンストラクションマネジメントは三菱地所設計が、設計施工はJFEシビルがそれぞれ担当し、2020年5月18日に着工した。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
- 三井不動産が新たに物流施設を7件開発、総延べ床面積は約390万m2に
三井不動産はこのほど、新たに物流施設を7件開発することを発表した。新規開発施設7物件を含めた三井不動産の物流施設は、合計47物件で、総延べ床面積は約390万平方メートルに及び、累計投資額は約6100億円に達する。 - 静岡県で延べ9万m2超えのマルチテナント型物流施設が竣工、大和ハウス
大和ハウス工業は、顧客の事業スキームに合わせて、専用の物流施設をコーディネートする物流プロジェクト「Dプロジェクト」を推進している。Dプロジェクトでは、オーダーメイド型のBTS型物流施設と、立地条件の良い場所に複数のテナントが入居可能なマルチテナント型の物流施設を開発しており、全国251カ所で物流施設の開発を手掛けてきた。 - 延べ2.4万m2の物流施設が京都府で着工、大和物流
大和物流が京都府久世郡久御山町で開発を進める物流施設「(仮称)久御山物流センターII」が2021年2月1日に着工した。久御山物流センターIIは、延べ床面積が2万4501.5平方メートルを誇る物流施設になる予定で、稼働後は分散された物流拠点を集約する役割も果たす見込みだ。 - 佐賀県で延べ5万超えのマルチテナント型物流施設を開発、大和ハウス工業
大和ハウス工業は、マルチテナント型物流施設「DPL鳥栖」の開発を開始した。DPL鳥栖は佐賀県で同社初のマルチテナント型物流施設で、最大3社のテナントが入居でき、九州エリアを商圏とする企業だけではなく、全国展開する企業の九州における主要物流拠点としても期待される。 - 大和ハウス工業が沖縄で延べ12.3m2のマルチテナント型物流施設を開発
大和ハウス工業は、沖縄県豊見城市で、物流施設「DPL沖縄豊見城」と「DPL沖縄豊見城II」から成るマルチテナント型物流施設の開発に着手した。両施設の延べ床面積を合わせた総延べ床面積は、沖縄コンベンションセンター約6個分に当たる約12.3万平方メートル。 - 愛知県一宮市で延べ1.7万m2の物流施設が着工、大和物流
大和物流は、愛知県一宮市で、2022年5月末の竣工に向け、延べ床面積が1万7438.12平方メートルとなる物流施設「(仮称)一宮丹陽町物流センター」の開発を進めている。