オールジャパンの延べ12万m2都市型開発、東急がジャカルタでプロジェクト始動:海外プロジェクト
東急不動産は、インドネシアで3物件目となるグループ主導の都市型開発事業「メガクニンガンプロジェクト」に着手した。ジャカルタ特別州中心部に、分譲/賃貸住宅と商業施設で構成された大規模な複合施設を建設し、設計・施工だけでなく、用地取得から、管理運営までのトータルで日系企業が関わる都市型開発となっている。
東急不動産は、現地子会社である東急不動産インドネシアを通じ、インドネシア共和国のジャカルタ特別州中心部(CBD)にあるメガクニンガンエリアで大規模複合開発「メガクニンガン プロジェクト」の本体工事に着工し、2020年2月26日に着工式を執り行ったことを公表した。
インドネシアで初の東急グループによる大規模複合施設
プロジェクトは、TLIDと日本国政府などが出資する海外交通・都市開発事業支援機構(JOIN)の2社の共同事業。設計・施工は清水建設が担当し、用地取得から、開発、設計、施工、管理運営までを一貫して日系企業が主導する「オールジャパン」の体制で進める。
また、住宅設備にも日系メーカーを積極採用し、東急グループのインドネシアでの開発ノウハウをベースに、日本の優れた建築技術や先進技術を採り入れ、成長著しいインドネシアの首都ジャカルタに新しいライフスタイルを提案することを目指す。
プロジェクトの概要は、約1万平方メートルの敷地に、482戸の分譲住宅、賃貸住宅、商業施設から成る延べ床面積12万平方メートルの複合施設を建設。内装や外構デザインは、清水建設グループのフィールドフォー・デザインオフィスが手掛け、「日本とジャカルタの融合」「都会のオアシス」をテーマにしたデザインで開発を進める。
計画地は、ジャカルタ特別州中心部内のメガクニンガンエリア西側玄関口に位置する。メガクニンガンエリアでは大規模再開発が進んでおり、今後の発展が見込まれる。そのため、敷地の一部を道路として提供することで、周辺道路の拡幅や歩道整備も併せて行い、1階商業施設の前面は緑化し前面道路へ配慮したデザインとするなど、ジャカルタでは数少ない歩いて生活できる空間を形づくる。開業は2023年の予定。
着工式では、インドネシアの不動産広告初となる日本とインドネシアに焦点を当てたアニメーションを放映。アニメーションの予告編は既にソーシャルメディアで公開し、100万回以上も再生されているという。
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