クボタが“原点回帰”のオレンジ色に一新 8トン中型建機を日本市場に投入:第8回 国際 建設・測量展(2/2 ページ)
クボタは「CSPI2026」で、建機カラーを原点の「クボタオレンジ」に一新した主力機を展示した。新型機は、ロングリーチで狭小地でも広範囲の作業性を誇る8トンクラス「KX085-5」で、これまでクボタが注力してきた小型ではなく、中型市場の開拓を見据えたモデルだ。会場では後付け不要のi-Con 2.0対応パッケージも提案し、現場の生産性と安全性を高めるハードとソフトの製品群を披露した。
ICT建機と次世代パッケージで「i-Construction 2.0」に対応
屋外の展示場では、KX057-5にスウェーデンのSteelwrist(スチールリスト)製「チルトローテータ」と、「3Dマシンガイダンス」を取り付け、i-Construction 2.0に対応するICT土工をデモンストレーション。ロングリーチとスイングブームによる広い作業域、チルトローテータによるバケットの左右45度の傾きと360度無限回転、3Dマシンガイダンスによる施工面の可視化という3要素が融合した、先進の施工スタイルを実演した。
クボタでは、他の機種もICT建機化できるように、ミニバックホーとトプコンのマシンガイダンスシステムをパッケージ化した「ICT NAVIGATOR PACKAGE(ナビゲーター パッケージ)」を提供している。トプコン製トータルステーション「杭ナビ(LN-160)」と建機に取り付けたIoTセンサーが連動し、位置情報と3D設計データを統合。刃先の位置や角度と、設計面までの距離がタブレットにリアルタイムで表示される仕組み。建機側のセンサーやプリズム、Androidタブレット、コントローラーは車両に取り付けた状態で出荷されるため、導入後の後付け費用は発生しない。
狭小地での安定性を高めた新型「U17-5」
他の新製品では、「U-17-3a」が新型「U17-5」へとモデルチェンジ。作業性能では、ブーム、アーム、旋回にそれぞれ独立したポンプを使用する3ポンプシステムを採用し、滑らかに素早く動かせる。
住宅地や都市部など狭所への進入を容易にする可変脚は、縮小時の幅990ミリはそのままに、レバーで拡張した場合は従来機比60ミリ広い1300ミリとなり、作業時の安定性が大幅にアップ。また、ブームシリンダーをブーム背面に配置したことで、コンクリート片のすくい込みやダンプへの土砂積み込み時に、シリンダーの損傷を気にする必要がなくなった。
安全面では、足元スペースを従来機比で30ミリ拡大した他、エンジンニュートラルスタート、クボタ独自のICチップを埋め込んだ盗難防止システム「SSキー」を採用。2柱または4柱キャノピーの選択、あえて機体を重くして安定性を高める増量ウエートなど、現場の要望に応えるオプションも充実している。
「CSPI2026 クボタブース」写真ギャラリー
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
CSPI2026:ボルボ建機のフラグシップ機が日本上陸 都市部の狭小地でも36トン級のパワー発揮
ボルボ・グループ・ジャパンは「CSPI2026」に初めて単独出展し、36トン級新型小旋回ショベル「ECR355」を披露した。半自動制御やAIの危険検知、新型エンジンなどを搭載し、人手不足や燃費高騰に直面する建設現場を救うフラグシップモデルと位置付ける。
第7回 国際 建設・測量展:立命館大・建山教授「人材難の今こそ求められる建設ICT」 ゼネコンや市町の成功例
急激な人口減少を背景に、建設業界は深刻な人手不足に陥っている。課題解決のために、国土交通省が2016年から進めている「i-Construction」をはじめ、国全体で建設業界の省人化を後押ししている。そうした中、建設施工や建設マネジメントの専門家として知られる立命館大学 教授の建山和由氏は、デジタル技術の活用で業務効率化を実現したゼネコンや自治体のユースケースを示し、人材難の今だからこそ求められる建設ICTの重要性を説いた。
第7回 国際 建設・測量展:“はかる”技術でドローン測量を進化させてきたアミューズワンセルフの歩み
ドローン搭載型レーザースキャナーや長時間飛行の機体を開発するアミューズワンセルフは、「はかる」を生業とする技術開発企業だ。量を“測る”だけでなく、課題解決の作戦を“図る”までを含め、2001年の創業以来、400件超の自社開発を積み上げてきた。そのため、自らを「問題解決企業」と位置付ける。現在の主力事業となるドローン分野に踏み出す契機となったのは、近年頻発する自然災害での被災地測量だったという。
第7回 国際 建設・測量展:南海トラフ地震にどう備えるか? 国の防災DXと企業のBCP作成の要点を内閣府が解説
南海トラフ地震や首都直下地震など国難級の災害が迫る中、国は防災DXや官民連携を軸に新たな対策を進めている。CSPI-EXPO2025で内閣府の吉田和史氏が講演し、能登半島地震の教訓や南海トラフの被害想定を踏まえ、新技術と自治体をマッチングさせるプラットフォームや創設準備が進む「防災庁」などの最新動向を紹介した。民間企業には、BCP策定とサプライチェーン全体を見据えた備えを呼びかけた。
第7回 国際 建設・測量展:スマホがAR投影も可能なcm級の測量機器に! RTK測量が進化したレフィクシアの「LRTK」
建設現場では、3D点群スキャンして施工管理に活用する“デジタルツイン”の活用が広がっている。そうしたトレンドの中でレフィクシアは、スマホをセンチレベルの高精度測量機に進化させる次世代測位デバイスを提案する。3D点群スキャンや土量計算、座標ナビがスマホ1台で完結するだけでなく、AR投影で施工モデルを現実空間に重ね合わせる機能も備える。
第7回 国際 建設・測量展:7年ぶりに進化した新世代ショベルと無人化施工で、コマツが未来の建設現場を発信
コマツとその子会社EARTHBRAINはCSPI-EXPO2025で、「未来の建設現場」をテーマに最新技術を披露した。7年ぶりにフルモデルチェンジした新世代ショベル「PC200i-12」の国内初公開に加え、無人化施工をデモンストレーション。省人化と安全性向上を両立するビジョンを示し、業界の社会課題解決に向けた強いメッセージを発信した。
第7回 国際 建設・測量展:建機に後付けで3Dマシンガイダンス実現、日立建機のキットが13tクラスに対応
ここ最近の建機は、IoTセンサーやカメラ、通信機能が当たり前のように搭載されている。取得したデータを設計データと比較しながら、高精度な工事を行うマシンガイダンス(MG)やマシンコントロール(MC)のテクノロジーは、人材不足や環境保護といった課題に対するICTとして注目されている。しかし、MGやMCに対応した新車の建機はかなり高額となってしまう。そこで日立建機は、未対応の既存建機に後付けして、マシンガイダンスを可能にするキットを開発した。











