脱炭素コンクリ2種が国交省直轄工事に大量適用、鹿島の「GXインフラ」技術:カーボンニュートラル
鹿島建設は、低炭素型とCO2固定化/吸収型の環境配慮型コンクリート2種類を国土交通省のトンネル工事に大量適用した。当初計画のコンクリートで施工した場合と比べ、CO2排出量を45トン削減した。
鹿島建設は、開発を推進してきた2種類の環境配慮型コンクリートを国土交通省の直轄工事で大規模に適用したと2026年4月に明らかにした。
異なるアプローチでCO2を削減する「2つの先進コンクリート」
今回適用したのは、エネルギー削減型コンクリート「ECM(Energy CO2 Minimum)コンクリート」を912.4立方メートル、CO2固定化コンクリート「CO2-SUICOM(シーオーツースイコム)」製の埋設型枠を273枚。当初計画のコンクリートで施工した場合と比較し、CO2排出量を約45トン削減した。
ECMコンクリートは、普通セメントの代わりに、高炉スラグ微粉末を60〜70%混合したECMセメントを使用することで、普通セメントと比べ、製造時に排出されるCO2を約65%削減する。一般的なコンクリートに比べ発熱量が小さく、収縮量も小さいため、優れた温度ひび割抵抗性を有している。
CO2-SUICOMは、セメントの一部を産業副産物や特殊な混和材γ-C2Sに置き換えることでCO2を削減するとともに、炭酸化養生を行うことでコンクリートが硬化する過程でγ-C2SがCO2を吸収/固定する。鹿島建設によれば、世界で初めてカーボンネガティブを達成したコンクリートだという。
今回導入対象となった愛媛県大洲市の山鳥坂ダム仮排水トンネルは、山鳥坂ダム本体建設に向けてダム建設予定地の河辺川の流れを一時的に迂回させる延長682メートルのトンネル。インバート(底版)コンクリートとしてECMコンクリートを全体の約32%にあたる912.4立方メートルに、CO2-SUICOM埋設型枠を全区間の約70%となる163.8平方メートルに適用した。
当初計画の高炉セメントB種を使用したコンクリートと比較すると、ECMコンクリートによりCO2排出量を44.2トン削減し、CO2-SUICOM埋設型枠は炭酸化養生でCO2を固定した結果、CO2排出量を0.9トンを削減した。インバート全体のCO2排出量のうち、約12%のCO2を削減したことになる。
また、使用したCO2-SUICOM埋設型枠は、製造時に排出する215キロ/立方メートルのCO2を上回る229キロ/立方メートルのCO2を固定化し、マイナス14キロ/立方メートルのカーボンネガティブを達成した。
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