ドローンポートで岐阜鉱山の自動巡視や3D測量を検証、KDDIスマートドローン:ドローン
KDDIスマートドローンは、住友大阪セメントの岐阜鉱山で、ドローンポートを用いた遠隔運航サービスによる自動巡視と3次元測量を検証した。危険を伴う鉱山管理の巡視や測量業務の代替効果などを確かめた。
KDDIスマートドローンは2026年1月29日、住友大阪セメントの岐阜鉱山で、ドローンポート「Skydio Dock for X10」と「DJI Dock 3」を活用した遠隔運航サービスによる自動巡視と3次元測量の運用実証を実施したと発表した。
実証では、採掘現場の残壁などを対象に、2025年10月から2026年1月にかけて東京のオフィスから、Starlinkの通信を介して遠隔で定期飛行を行った。
ドローンポート活用で、鉱山の自動巡視と3D測量を検証
現場には、特性の異なる2機種のドローンポートを常設し、定期的な現場巡視と3次元測量を継続運用した。採掘現場の測量と進捗管理、製品置場の在庫管理、平時や有事の巡視を対象とし、MODEの「BizStack」と振動計を連携させた異常検知の有効性も確認した。取得データに3次元化などの解析処理を加え、報告書としてまとめた。
KDDIスマートドローンは、ドローンポートの設置や遠隔運航、データ解析、報告書作成を担当。住友大阪セメントは既存業務の整理と代替対象の洗い出しを進め、保安管理の観点から実証結果と導入可能性を評価した。
今回の実証は、鉱山管理の安全性向上や作業効率化、人手不足への対応を目的に行った。鉱山では滑落や落石などの重大リスクが常に存在し、労働者減少も課題となっている。なお、経済産業省の「令和7(2025)年度スマート保安実証支援事業費補助金(技術実証支援)」にも採択された。
今後は、実証で得た知見をもとに、鉱山でのドローンポートの実運用とスマート保安の実装を進める。遠隔運航とデータ解析を組み合わせることで現場負荷を低減し、運用効率を高める方針だ。将来的にはインフラ点検や建設現場など他分野への展開も視野に入れ、ドローンポートの社会基盤化を推進する。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
ドローンで山岳トンネル坑内を遠隔巡回、Starlinkでau通信エリア構築 KDDIと清水建設
KDDI、KDDIスマートドローン、清水建設は、北海道縦貫自動車道七飯町大沼トンネル峠下工区新設工事において、衛星通信「Starlink」を活用した「au Starlink Station」とドローンポートを組み合わせた山岳トンネル坑内の遠隔巡回実証に成功した。
KDDIスマートドローンと飛島建設が“不感地帯”のドローン点検を実証 デジタルデバイドを「Starlink」で解消
KDDIスマートドローンと飛島建設は、無線電波が届かない山間部の建設現場で、自動給電が可能な米Skydioのドローン基地「Skydio Dock」と、衛星ブロードバンドインターネット「Starlink」を活用し、遠隔のドローン点検/巡回を検証した。
都心の高層ビル屋上でAIドローンの遠隔自動飛行実証、災害時の活用目指す
三井不動産とKDDIスマートドローンは、日本橋三井タワー屋上で大規模災害時を想定したAIドローンの遠隔自動飛行実証を実施した。屋上からの自動離着陸と上空からの広域映像の自動撮影により、災害時に日本橋周辺の状況把握に活用できるかを検証した。
Skydio、大林組の建設現場でドローンによる自動巡回/記録の検証実施
米国ドローンメーカーSkydioは、建設現場の自動巡回、進捗記録を実現する「Skydio Dock and Remote Ops.」が、大林組の建設現場で実証実験が実施されたことを発表した。
KDDIスマートドローンの自動離着陸「ドローンポート」とStarlink×移動LTE基地局は何が革新的か?
さまざまな業界で導入が進むドローンだが、ユーザーが業務で使うには運用前に機体の選定だけでなく、用途に応じた通信技術や設備が必要となる。KDDIスマートドローンは、自律飛行する機体も含めたハードやソフト両面のトータルでドローン運用をサポート。特に現在注力しているのは、離着陸から巡回飛行、充電までを自動化するドローンポートと、電波がない場所に携帯電話のau基地局を構築できるStarlinkを活用した通信環境のサービスだ。
建設現場の自動巡回からLTE上空利用まで、キャリアの強みで“レベル4解禁”の利用拡大に応えるドコモビジネス
ドコモグループの法人事業ブランド「ドコモビジネス(docomo business)」は、「Japan Drone 2023|第8回」の展示ブースで、建設をはじめ、農業、物流などの用途で社会実装を進める多様なソリューションを紹介した。
KDDIスマートドローン、次の一手は“能登半島地震”で活躍した自動充電基地の「遠隔運航」
KDDIスマートドローンは、ドローンサービスの次なる一手として、メーカー各社が機体とセットで提供を始めた自動充電付きの基地「ドローンポート」を活用した“遠隔運航”サービスを展開している。既に実績がある能登半島地震での道路啓発工事を踏まえると、現地への人員配置ゼロの利点で、災害時に被災状況の把握や建設現場の進捗確認などでの需要が見込める。



