Skydio、大林組の建設現場でドローンによる自動巡回/記録の検証実施:ドローン
米国ドローンメーカーSkydioは、建設現場の自動巡回、進捗記録を実現する「Skydio Dock and Remote Ops.」が、大林組の建設現場で実証実験が実施されたことを発表した。
米国のドローンメーカーSkydioは、同社が提供する「Skydio Dock and Remote Ops.(スカイディオ ドック アンド リモートオペレーションズ)」が、大林組の建設現場で実証実験が実施されたことを発表した。
同社のドローンは、AIによる自律飛行技術や360度全方位障害物回避機能を搭載。Visual SLAMを活用し、マニュアル操作ドローンでは飛行が難しい非GPS環境下や磁界環境下においても、安定した飛行を実現できるため、橋梁やインフラなどの点検業務に適している。
今回検証を行ったSkydio Dock and Remote Ops.は、クラウド接続型ドローンポートと遠隔操作を可能とするソフトウェアを組み合わせた製品で、現場の点検・監視や状況確認などのタスクの可視化を自律的に実行する。
検証の結果、現場と離れた場所に設置したドローンポートに格納してあるドローンが、事前に指定された巡回ルートを自動で巡視できることに加えて、必要に応じて人による遠隔操作で見たい場所を確認することが可能となった。
建設現場の安全巡視業務では、現場事務所から該当現場までの移動に時間を要すこともあり、移動が生産性を落としているという側面があった。またドローンを活用する場合においても、現場へドローンを運ぶためだけでも相当な時間がかかることもある。
同社は検証を踏まえ今後も適応現場の拡大を進めていくことを述べている。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
- AIで自律飛行するSkydioドローンに、“自動離着陸”する基地が登場
Skydioは、現場で同社のドローン「Skydio S2+」と「Skydio X2」を無人で運用するのに役立つ発着装置「SKYDIO DOCK」と「SKYDIO DOCK LITE」やドローン遠隔操作用の専用クラウド「SKYDIO REMOTE OPS」を開発した。 - 狭所で離着陸でき非GPS環境下でも安定飛行するドローンを用いた新サービス、NTTドコモ
北米ドローンメーカーのSkydioは、狭いスペースで離着陸でき、GPS情報無しでも安定飛行するドローン「Skydio 2」を開発した。これを受けて、NTTドコモはSkydio 2を用いたサービスの提供を2020年11月13日に国内で開始した。 - “AI自律飛行”で建設特化のSkydio製ドローンは何が革新的なのか?センシンロボティクスとの実証から探る
AIによる自律飛行で、建設ドローンの可能性を広げているSkydio――。Skydioのドローンは、従来のマニュアル操作の機体と異なり、人の技量に頼らず、非GPS環境下で自律飛行して3Dモデルを作成できるため、ドローン業務の工程全体が効率化される。 - Skydio日本仕様モデルや無人潜水機など「河川インフラ点検」のあらゆる課題に対応、エイト日本技術開発の各種ドローン
河川インフラの点検作業は、点検しづらい箇所があったり、大雨による増水といった自然環境の変化で、構造物の周囲が大きく変化したりなど、さまざまな困難を抱えている。こうしたなかで、ドローン技術が課題を解消できる手法として注目を集め、各社で開発が盛んに行われている。建設技術展2022近畿のブース取材から、現場のニーズを踏まえ、より利便性の高まる最新ドローンを紹介する。