連続ベルトコンベヤーへの鋼管混入を自動検知、クラッシャー/ベルトの損傷リスク低減 飛島建設:山岳トンネル工事
飛島建設とタグチ工業は、山岳トンネル工事で使用する連続ベルトコンベヤーへの異物混入対策として、画像処理を活用した鋼管混入自動検知システムを共同開発した。
飛島建設は2026年1月22日、タグチ工業と共同で、山岳トンネル工事で使用する連続ベルトコンベヤーへの異物混入対策として画像処理を用いた鋼管混入自動検知システムを開発したと発表した。試験導入の結果、鋼管混入時に即時に警告と記録を行い、情報を仕分け作業にフィードバックすることで、現場のダウンタイムを低減できる効果を確認した。
新システムは、山岳トンネル工事において掘削後の岩石(ずり)を搬出際、鏡ボルトの施工に用いた鋼管の混入を検知するシステム。連続ベルトコンベヤー方式でずりを搬出する場合、混入した鋼管が自走式クラッシャーやベルトを損傷させるリスクがある。目視による監視を行い、混入確認時にはフィーダー停止などの対応を行っているが、人的負担が大きくリソース面に課題があった。
新システムは、自走式クラッシャーにGigEカメラと画像処理サーバを搭載したエッジコンピューティング形式を採用。ずりの搬出中、投入部に設置したカメラで常時撮影を行い、サーバがリアルタイムに画像を解析して鋼管の混入を自動検知できるする。
映像はWebRTC(Web Real-Time Communication)により、現場ネットワーク内の端末に配信。作業員や重機オペレーターは、Webブラウザを通じてリアルタイム映像と検知記録が確認できる。鋼管が検出された際には画面上に即座に表示される。 画像解析では、直線的な形状を持つ鋼管の特徴に着目し、Hough変換による直線検出を応用した独自のアルゴリズムを開発してシステムに採用した。
また、自走式クラッシャーのフィーダーと連動する遠隔操作スイッチを導入し、鋼管の検出を確認したオペレーターが、離れた位置からでも即座にフィーダーを停止できる運用環境を構築した。
実用化に向けて、2025年1月から実際に連続ベルトコンベヤを使用している山岳トンネル工事の現場で、試験的に鋼管を混入させる検証実験を行った。
鋼管がカメラに明瞭に映り込む条件下では、映り込んでいないのにも関わらず混入と認識する「誤検出」の多さが課題として残ったが、映り込んでいるにもかかわらず検知しない「見逃し」は10%以下のフレーム数となることを確認した。検知から1秒以内に検出情報が表示され、重機オペレータが即座に状況を把握できることも実証した。
混入記録を画像として蓄積することで現場への確実なフィードバックが可能になり、鋼管混入抑制に寄与している。試験導入は2026年1月現在も継続中で、実施工でも鋼管検知に成功している。
飛島建設は今後、画像処理による異物混入検知システムとしての製品化を目指して改良を継続する。鋼管以外の異物にも検知対象を拡大し、より幅広い用途に対応できるシステムの開発を進める。
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