総戸数1217戸/延べ10.3万m2の団地再生「多摩川シーズンズ」販売へ 「マンション建替え法」活用:プロジェクト
積水ハウスらは、多摩川住宅ニ棟団地を建て替えるプロジェクトで、2025年12月からの第1期販売に向けモデルルームを開設した。プロジェクトは、「マンション建替え法」を活用し、1217戸の新築分譲マンションに生まれ変わらせる。長期優良住宅認定を取得予定で、CASBEEのAランクや住棟でのZEH-M Orientedも目指す。
積水ハウス、小田急不動産、長谷工不動産、長谷工コーポレーションは、新築分譲マンション「多摩川シーズンズ」のモデルルームを2025年11月8日に開設した。「マンション建替え法」に基づき、多摩川住宅ニ棟団地を建て替えるプロジェクトだ。
総延べ10.3万m2、総戸数1217戸の大規模建て替え
多摩川シーズンズの計画地は、多摩川に面する東京都狛江市西和泉2丁目2338番1/3、調布市染地3丁目1番1149。建物構成は、鉄筋コンクリート造12階建て(A、C、D棟)と、10階建て(B棟)の4棟。
敷地面積は5万2347.71平方メートルで、建築面積は1万9608.08平方メートル、総延べ床面積は10万3693.41平方メートル、建ペイ率41%、容積率170%の計画だ。戸数はA棟320戸、B棟62戸、C棟436戸、D棟399戸で、総戸数1217戸(非分譲住戸404戸含む)の大規模開発となる。住戸の第1期販売は2025年12月上旬から。
計画では、敷地内約1ヘクタールに公園や遊歩道を整備し、「サクラリング」や「サクラノソノ」をはじめ、イチョウゲート(秋)やフォレストプロムナード(夏)といった四季の植栽計画を盛り込んだ。
物件は長期優良住宅認定を取得予定で、耐震性や省エネ性、維持管理の容易さを備えた“安心して長く住み続けられる住まい”を目指し、CASBEE(建築環境総合性能評価システム)Aランク、ZEH-M Oriented認証の取得も予定する。
スマート決済対応ミニショップ、IoT対応ランドリーを導入
共用部では、AIカメラを用いたスマート決済対応ミニショップやカフェラウンジ、IoT(モノのインターネット)対応ランドリーを導入。EV(電気自動車)用充電区画や居住者専用のカーシェアリング、シェアサイクル「ダイチャリ」も整備する。
キッズルームには、おもちゃのサブスクリプションサービス「トイサブ!」を採用。青山ブックセンターが選書する新刊書籍を定期配送するキッズライブラリーやライブラリー、シアタールーム兼カラオケルーム、ゲームルーム、パーティールームなども備える。
専有部には、1Gbpsのインターネット回線を標準装備し、5Gbps、10Gbpsへの有償アップグレードにも対応する。Type-CおよびType-A対応コンセントやコードレス掃除機の充電収納、電動自転車バッテリー対応の玄関収納、全室ワンタッチ消灯スイッチ(玄関と廊下は除く)など、ハイブリッドワーク時代を支える暮らしの快適性を意識した設備も備える。
多摩川住宅ニ棟団地マンション建替え事業は2007年の街づくり協議会発足を起点に、2022年の一括建替え決議が成立。2024年の解体工事を経て、本体工事は2025年1月に着工した。竣工はI工区が2027年6月、II工区が2028年6月を予定している。設計・監理・施工は長谷工コーポレーション、管理会社は積水ハウスGMパートナーズが担当する。
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